第151話 ページ2
涼太くんに言われて、なっちゃんも納得するしかない雰囲気になってしまったものの...
向「舘さん、なんで隠してたん？」
宮「別に隠してないよ」
向「俺、舘さんと花火大会行こうと思ってたんやで？」
宮「そうなの？それはごめん」
向「ええけどさ...」
次は康二くんが拗ねてしまった
『えっと、康二くんも一緒に行く？私は良いけど...』
向「嬉しいけど、さすが俺も2人の邪魔は出来ん！」
『邪魔って...』
向「めめとか声かけてみる！」
なんだか申し訳ないな
「そうだ！今年もあの浴衣貸してあげるよ！」
『今年は大丈夫』
「いやいや！花火大会なんだから私服じゃもったいないでしょ」
『そういう意味じゃなくて、浴衣一式買ったの』
「もしかして花火大会のために買ったの？」
『うん』
「へぇ〜」
ニヤニヤと私の顔を見てくるなっちゃん
次は何を考えてるんだろ
『なに？その顔は』
「張り切ってるな〜って」
『え？』
「去年は私服のままで行こうとしてたAが自分で浴衣買ったんでしょ？それはもう、宮舘くんの為としか思えないよ」
「そんなんじゃないよ」
とは言いつつも、買った理由は
また借りるのも悪いという気持ちはあったし、あの時に久しぶりに着て、また機会があるなら着たいなと思っていた
そして涼太くんが浴衣姿で来るのは分かっている
私だけ違う服を着ていると涼太くんの隣に並ぶとなると釣り合わないということも気になっていたから購入した
ということは、なっちゃんには秘密にしておこう
「ちなみにさ、何色買ったの？」
『赤色』
宮「赤か。俺、赤色好きだよ」
『そうなんだ』
向「浴衣！？写真だけ撮らせて！」
『写真？』
向「夏の思い出に残しとくのどう？」
宮「思い出に残すのは良いけど、康二が撮りたいだけにも聞こえるね」
向「気のせいちゃう？俺にそんな下心ないよ！」
宮「どうだか...」
向「本当は去年写真撮りたかったんやけど家に忘れてきてん！だからリベンジ！」
『別に良いけど、他の人の方が絵になると思うよ』
向「いやいや！去年の浴衣姿、めっちゃ良かったよ。な？舘さん」
宮「うん。Aはもっと自信持っていいよ」
『あ、ありがとう』
宮「楽しみにしているね」
『うん』
こうやってハッキリ言われると恥ずかしくなるな
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作者名：yuki07 | 作成日時：2024年1月20日 10時
