第145話 ページ46
翔太side
Aとのデートに浮かれてる
アイツらが言ってた通り俺はペアシート選んだ
隣で映画を見ながらポップコーンを食べているAを見ると
全然意識されてないのが分かる
だから空っぽになったタイミングで俺はある行動を仕掛けることにした
Aの手も握ってみると最初は少し驚いていたけど
慣れてきたら次は映画に夢中になった
映画を見に来てるから夢中になるのは当たり前だけど
正直、俺は恋愛系の映画とかは恥ずかしくてあまり見ないし興味なかったから
Aの意識を自分に向けさせるように手を弄ってみたら
ピクッと反応した
くすぐったそうに声を出さないように耐えているAが可愛い
暗がりで見えないけど、多分顔が赤くなってることぐらい分かる
『しょ、翔太くん...』
渡「しー！みんな見てるから」
そんなこと言いつつも手を触るのをやめるつもりはない
しばらくすれば俺が邪魔するから集中出来なくなって
映画を見るのを諦めた
映画が終わって外に出れば案の定、顔が少し赤かった
本当、こういう反応見るとAが純粋だから俺の下心が葛藤することになる
見たかった映画を邪魔したわけだからAが少し不機嫌になって俺のことを少し睨んできたけど、ただ可愛いだけだった
デートは映画以外、何も考えてなかったから
これから何処に行くか悩むな
Aを怒らせたし、行きたいところに付き合うことにするか
渡「次、何処に行きたい？」
問いかけたと同時にAから手を繋がれた
しかも恋人繋ぎで
自分からしておきながら顔を赤くして慣れてない感じが刺さる
何回か手は繋いだことあるけど、いつも俺からだったから少し驚いた
いや、少しどころじゃないかも
Aはこういうことを積極的にするタイプじゃないし貴重
渡「珍しいじゃん。Aから手繋ぐの」
『デート、だから』
渡「ふーん...」
本当は嬉しいくせに、またからかった口調で言ってしまう
ニヤけそうな顔を我慢していると予想外の言葉が返ってきた
『...翔太くんとなら何処でもいいよ』
なんだよ、それ...
可愛すぎだろ
渡「それ、反則だから」
『え？』
渡「なんか全部持ってかれた感じする」
『何が？』
渡「いや、なんでもない」
Aを意識させるように、あれこれしたけど
今のはマジでやられたわ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 645人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yuki07 | 作成日時：2023年11月11日 18時
