第140話 ページ41
翔太くんが私に告白したことを涼太くんが知っていると知ってから、あまり涼太くんの前で翔太くんの話を控えるようになった
ほとんど毎日話したりしてるのに翔太くんの話題が出ても気にしていなかったし
聞いてくることもなかった
気を遣わせてしまってたと思うと申し訳なかった
宮「どうかした？」
『え？』
宮「何か言いたそうな顔してるよ？」
『なんでもないよ』
言っていいのかわからない
気を遣ってくれてるわけだし
宮「最近、翔太の話しないね」
『えっ！？そ、そうかな？』
宮「翔太と何かあった？」
『何かって？』
宮「例えば喧嘩とか？」
『喧嘩はしてないよ』
あれから、翔太くんとあの時の話をすることはなかったし進展もない
普通に接してくれてる
宮「もしかして俺のこと気にしてくれてる？」
『え？』
宮「翔太から聞いた。Aのこと」
『あっ...』
宮「Aに告白したことも、Aが俺が知っていることも」
翔太くん、私から言わなくていいように言ってくれたんだ
宮「翔太、昔からAのこと好きだったんだよ。Aが引っ越してからも想ってたと思う」
『そうなんだ...』
宮「もし、Aが翔太と付き合ったとしても、俺とAの関係は変わらないから心配しなくていいよ」
『ありがとう』
宮「うん」
『でも、今まで翔太くんのことをそういう目で見たことなかったから、どうしたらいいか...』
宮「いきなりは難しいよね」
『翔太くんと付き合ってるのを想像出来なくて』
宮「それ翔太に言ったら傷付くよ」
『だよね...』
宮「まずは向き合うところからかな」
向き合うか...
『でも、どうしたらいいかな』
宮「デートしてみたらどうかな？」
『デート？』
宮「一緒に過ごして見えてくることもあるかもしれないしね」
『なるほど』
宮「翔太もAから誘ったら喜ぶと思うよ」
『うん。誘ってみる』
宮「うん」
『涼太くん、ありがとう』
結局、優しさに甘えて涼太くんに相談してしまったな
佐「好きな人の恋愛相談とか嫌じゃない？」
宮「見てたんだ」
佐「うん」
宮「良いことではないけど、Aが俺を必要としてくれるなら良いんだ」
佐「俺なら耐えれないよ。アイツのことより俺のこと見てとか言っちゃいそう」
宮「言えるなら言ってるよ」
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作者名：yuki07 | 作成日時：2023年11月11日 18時
