第132話 ページ33
翔太side
渡「彼氏になりたいとか思わないわけ？」
宮「なれたら良いなとは思うよ」
渡「じゃあ、なんで...」
宮「俺はAにとって1番頼れる存在で居たいんだ」
渡「既になってるじゃん」
Aは何かあれば涼太のところに行くし
宮「人に頼るってことは意外と難しいんだ。心を開くってことだから」
渡「まぁ、確かに...」
宮「恋人になれば、いつか別れが来るかもしれない。でも、この立場に居ればAは俺から離れないからね」
渡「重くない？」
宮「だから言ったでしょ。"良い人"じゃないって」
涼太の本心、初めて知ったかも
宮「翔太。Aを泣かせたりしたら許さないから」
渡「あぁ、分かってる」
この涼太を怒らしたらヤバいって俺は再確認した
「おっ、なべ。もう大丈夫なの？」
渡「うん。大丈夫」
深「昨日、どうだった？」
ニヤニヤと聞いてくるふっかは確信犯だなと思った
渡「告白した」
深「えっ！？マジ！？返事は？」
渡「そういや聞いてなかったかも」
深「何やってんだよ。なべ〜」
マジでそれな
深「それだけ？」
渡「...キスもした」
深「急展開じゃん！」
渡「アイツ、キス初めてだったんだよね」
深「うわっ！ファーストキス奪っちゃったんだ〜？」
渡「その言い方やめろ」
深「いや〜。でも慣れてないってことでしょ？」
渡「うん。スゲー可愛かったんだよね」
昨日のAはマジで可愛かった
俺の名前を呼んで、いつもと違う顔で
必死に応えようとしてくれるところが刺さるんだよな
だから、もっとって欲張ってしまったんだよな
深「なべ、今思い出してんだろ？」
渡「バレた？」
深「うん。顔に出てた」
渡「マジでキスだけで済ませた俺、偉いわ」
深「えっ！？手出さなかったの！？」
渡「俺、そんなに手出すの早いイメージ持たれてんの？」
深「いや、部屋に2人きりじゃん？好きな子を前にしたら我慢出来なくなるの普通じゃない？」
渡「そうなんだよな〜。でも、Aは看病のために来てくれてんのに俺の気持ちだけで動くわけにはいかないじゃん？」
深「それだけAちゃんが大事ってことか」
渡「...まぁな」
Aのことは好きだし、大切にしたい
でも、俺だけのモノにしたいのも事実
理性保つのって結構難しいんだな
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作者名：yuki07 | 作成日時：2023年11月11日 18時
