第103話 ページ4
翔太side
渡「いつから気付いてたの？」
「花火大会」
結構、前じゃん...
渡「なんで言わなかったんだよ。梨花が辛いだけじゃん」
「好きだったから一緒に居たかったの」
渡「でも...」
「少しでも長く一緒に居たかったから、翔太くんが気付くまでは黙っておこうと思ってたの。でも、その時が来ちゃったみたい」
渡「梨花...」
泣きそうな顔をしながら無理して笑う梨花
彼氏が他の女の子を好きなことを分かったうえで付き合うとか、絶対しんどいよな
渡「...ごめん」
「翔太くん、意外と分かりやすいんだよ。櫻木さんは気付いてないみたいだけど」
渡「そんなに分かりやすい？」
「好きだから気付いちゃうの。自分に見せる顔と好きな人にしか見せない顔。それに意外とヤキモチもやく」
確かに俺はあまりヤキモチとかとは無縁だと思ってたけど
言われてみればってところもある
「初めて気付いた時はショックだった。でも、それでも翔太くんは私のことを優先に考えてくれてたから嬉しかった」
渡「彼女を優先にするの普通だろ」
「本当なら好きな人と居たいよ。私だったらそうする」
渡「でも、なんで今日にまた...クリスマスイブじゃん」
「翔太くん、遠慮してクリスマス前に言わなかったんでしょ？」
渡「まぁ、うん」
「だからだよ。私も辛くなるけど最後ぐらい翔太くんにも同じ気持ちで辛い思いして貰いたかったの」
渡「なんだよ、それ...」
「あーあ。クリスマスイブに別れることになるなんて思わなかったな。でも、スッキリした！」
渡「マジでごめん」
「もう謝らないでよ。今日、楽しかった。プレゼントもありがとう」
渡「梨花...」
「ねぇ、私のことちゃんと好きだった？」
渡「うん。好きだった」
「良かった。次は私だけを見てくれる彼氏、見つけるから」
梨花なら俺よりも良い彼氏見つけれる
梨花はモテるし、フリーになったら男も放っておかないだろうな
「翔太くん、これからどうするの？櫻木さんに告白するの？」
この質問ふっかにも聞かれたよな
渡「言わない。アイツも今の関係を望んでるから」
「優しいね」
渡「どうだろ。本当は俺が気まずくなりたくないだけかもな」
「櫻木さん、鈍感そうだから言うまで気付かないと思うよ」
渡「だろうな」
梨花とは気まずい雰囲気がなくスッキリと別れることが出来たけど、やっぱり当たり前に傍に居た人がいなくなると寂しくなる
だからクリスマスパーティーがあるのがありがたかった
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作者名：yuki07 | 作成日時：2023年11月11日 18時
