ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ29)

今日:70 hit、昨日:93 hit、合計:108,248 hit

第128話ページ29

翔太side

引き止めたものの、俺は横になってるしAは退屈だよな
どうしよう

『私、看病とかした経験ないんだけどしてほしいことある？』

渡「俺もあんまり風邪ひかないタイプだから...」

『あっ！風邪ひいた時にお母さんに手を繋いで貰ったら、ぐっすり寝れたかも』

渡「ふーん、そうなんだ」

『試してみようか』

渡「え？」

『どう？落ち着くかな？』

Aが俺の手を優しく包み込んだ

渡「まぁ、温もりで安心感が出てくるやつかも」

『じゃあ、翔太くんが眠るまでこうしてるね』

俺の手を握りながらお腹をポンポンされる

渡「子供扱いじゃん」

『良いから良いから』

そんなこと言いつつも落ち着くからか眠たくなってきた
しんどくて、あまり寝れなかったのが嘘みたいだ

次に起きた時には、もう暗くなっていた
Aも眠っているけど、俺の手は握ったままで
俺はその姿にキュンキュンした

渡「...ありがとな」

寝ているAの頭を撫でると目が開いた

『んっ...ごめん。寝ちゃってた』

渡「別にいいけど風邪ひくぞ」

『眠たくなっちゃって...』

渡「眠たくなったからって、男の部屋で寝るって無防備すぎだろ」

『そうかな？』

渡「はぁ...合コンの件で少しは男に警戒しようとか思わなかったわけ？」

『思ったけど、翔太くんだから...』

渡「俺だからなんだよ。幼馴染みとしてしか見てないから大丈夫とでも言いたいのかよ」

『え？』

渡「お前にとって俺はただの幼馴染みでも、俺は違うんだって...」

『それってどういう...』

渡「あー！もう！」

理解が出来なくて俺にしつこく聞いてくるAの唇を塞いだ

あぁ、もう引き返せない

渡「...こういうこと」

『....』

渡「...なんか言えよ」

『私、ファーストキスで...』

マジかよ
こんな形で奪うとか最低じゃん

渡「...ごめん」

『ううん。嫌ではなかったから...』

渡「お前さ、そうやって期待するようなこと言うなって。勘違いする」

『...ごめん』

なんの謝罪なんだよ

『ファーストキスって、もっとロマンチックだと』

渡「悪かったな。ロマンチックじゃなくて」

『観覧車のてっぺんでキスが良かった』

渡「ふははは！漫画の見すぎだって」

『わ、笑わないでよ！』

渡「ごめん。そんなことする奴、居ないからな？」

ふっかもプロポーズするなら観覧車とか言ってたけど
此処にも似たような奴が居た