ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ26)

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第125話ページ26

翔太side

待っていたらAが帰って来た

渡「お疲れ」

『えっ！？翔太くん！？どうして此処に？』

当然驚くよな

渡「どうしてって...俺、チョコ貰ってないんだけど...」

『え？』

渡「だから！チョコ！お前から貰ってないから貰いにきた！」

うわっ。ダサッ！
自分から言っちゃったじゃん

『わざわざ？』

渡「ふっかから聞いた。わざわざ体育館まで来てくれてたみたいだから」

『タイミングが悪くて渡せなかったの』

渡「そっか。ごめん」

やっぱり今日タイミング悪かったよな

『でもたくさん貰ってるだろうから、私のなんてイマイチだと思うけど...』

渡「...Aのチョコ、待ってた」

『え？』

渡「あー！もう！チョコは？」

『はい。バレンタインチョコ！』

渡「ん。ありがと」

やっと貰えたことに少し安心してる

『この前のお礼の気持ちもあるから、みんなよりは多めなんだ』

この前のお礼とかどうでもいい
それより、みんなより多いっていう特別な感じが嬉しかった

渡「あぁ...別にお礼とかいいのに」

『良くないよ』

そういえば、あの時のこと聞くチャンスじゃん

渡「なぁ、あの時さ、俺上書きとか言いながらお前の意見聞かずに触ったじゃん。嫌じゃなかった？」

『どうして？』

渡「いや、無理矢理すぎたかなって。女の子じゃ抵抗する力もないじゃん？」

『恥ずかしかったけど、嫌じゃなかったよ』

嫌じゃないってなんだよ
期待するような言い方するなよ
男なんて単純なんだからさ

『あの人は気持ち悪かったけど、翔太くんには優しさを感じたからかもしれない』

渡「そっか...」

俺、Aが思ってるほど優しくないって
あの時も泊まりの時も下心でいっぱいだった
アイツと変わらないんだって

確かに好きな子には優しくしたい気持ちはある
けど、俺的には意地悪して困った顔も見たいし

まぁ、Aが嫌な思いしてないならいいか

渡「あー、寒っ」

『いつから居たの？』

渡「部活終わってから。お前何時に終わるか知らないし」

『手、出して？』

渡「何？」

『手袋。私のやつだけど』

Aがしていた手袋を俺にはめてくれた

渡「暖か...」

『待たせてごめんね』

渡「いや、俺が勝手に来ただけだしお前も部活まで来たからお互い様じゃね？」

『ふふ。そうだね』

渡「じゃあ帰るわ」

『うん。おやすみ』

渡「おぅ。おやすみ」

マジでチョコ貰いにくる男とかダサいよな
もうしないでおこう