ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ24)

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第123話ページ24

残すとこ1人、翔太くん
実はタイミングを逃して、まだ渡せてない

翔太くんもモテるから、女の子から貰っているみたいだ

そうこうしてるうちに放課後になってしまった
この前のお礼のこともあるから、どうしても渡したいから部活の邪魔になるけど体育館に向かった

体育館を見渡すも翔太くんの姿はどこにもない

どうしよう...

深「あれ？Aちゃん、どうしたの？」

『あっ、深澤くん。翔太くん知らない？』

深「あ～。なべなら女の子に呼ばれたよ。今日バレンタインだし告白じゃない？」

『なるほど...』

深「もしかして、まだ渡せてないの？」

『うん。タイミング逃して...』

深「そっか～」

『でも、これからバイトだから...』

深「うーん、俺が代わりに渡してもいいけど、ちょっと違うもんね」

『ありがとう。邪魔してごめんね！』

諦めてバイトに行くしかないな
帰りにでも家まで持って行こうかな

今日はバレンタインだから喫茶店もイベントを盛り上げる為に忙しかった
バイトが終わった時間は遅くて迷惑になりそうだから今日は渡すのを諦めて家に帰ることにした
当日に渡したかったけど、仕方ないよね

渡「お疲れ」

『えっ！？翔太くん！？どうして此処に？』

渡「どうしてって...俺、チョコ貰ってないんだけど...」

気まずそうにボソボソと何かを言う翔太くん

『え？』

渡「だから！チョコ！お前から貰ってないから貰いにきた！」

『わざわざ？』

渡「ふっかから聞いた。わざわざ体育館まで来てくれてたみたいだから」

深澤くん言ってくれたんだ
気遣ってくれたんだな。お礼言わなきゃ

『タイミングが悪くて渡せなかったの』

渡「そっか。ごめん」

『でもたくさん貰ってるだろうから、私のなんてイマイチだと思うけど...』

渡「...Aのチョコ、待ってた」

『え？』

渡「あー！もう！チョコは？」

『はい。バレンタインチョコ！』

渡「ん。ありがと」

自分から言ったにも関わらず顔が赤い翔太くん

『この前のお礼の気持ちもあるから、みんなよりは多めなんだ』

渡「あぁ...別にお礼とかいいのに」

『良くないよ』
　
渡「なぁ、あの時さ、俺上書きとか言いながらお前の意見聞かずに触ったじゃん。嫌じゃなかった？」

『どうして？』

渡「いや、無理矢理すぎたかなって。女の子じゃ抵抗する力もないじゃん？」

『恥ずかしかったけど、嫌じゃなかったよ』

翔太くん、ずっと気にしてくれてたんだな
私は忘れてすらいたこと言えない