第121話 ページ22
バレンタインがやってきた
なっちゃんは阿部くんに手作りチョコを用意したらしい料理が苦手だって、前に言ってたけど阿部くんの為に頑張ったみたいだ
恋の力って凄いな
私は友チョコと、翔太くんと涼太くんには別のチョコを用意した
翔太くんには合コンの時のお礼もしてなかったから
涼太くんより少し多めに作った
いざ渡すとなると友達相手でも緊張する
まずはちょうど近く居る涼太くんき声をかけに行くとカバンの中に某有名のチョコが既に入っている
私がタイミングを考えている間に、貰ったんだろう
宮「どうしたの？」
『あのね、これバレンタイン...』
宮「ありがとう」
『ごめん。手作りなの』
宮「どうして謝るの？」
『カバンの中に味に間違いチョコが見えたから、手作りじゃ敵わないなって』
宮「確かに市販も美味しいよ。でも、手作りだとその人の気持ちが込められてるでしょ？それも嬉しいものなんだよ」
『そっか...』
宮「実はAからのチョコ楽しみにしてたんだ。小学生以来だから。毎年楽しみにしてたから久しぶりに貰えて嬉しいよ」
『良かった』
宮「お返し楽しみにしてて」
涼太くんのお返しは私のとは比べものにならない
オシャレなものなんだろうな
翔太くんの姿がないから次は深澤くんと佐久間くんのクラスに向かった
深澤くんはモテるから結構貰ってるんだろうな
佐「あっ！Aちゃん！」
教室を覗いていると佐久間くんに気付かれた
佐「もしかしてバレンタインチョコ持って来てくれた？」
『うん』
佐「やったー！俺、ゼロなんだよ〜。オタクに優しくない世界だよね〜」
『はい。佐久間くんの分』
佐「ありがとう！」
嬉しそうに受け取ってくれる佐久間くんに、こっちも嬉しくなる
深「あっ！佐久間、Aちゃんから貰ってる！」
『深澤くんの分もあるよ』
深「うわっ！もしかして手作り？」
『うん』
深「ちなみさ、本命？」
『ううん。みんな友チョコ』
深「そっか〜。残念」
佐「お前は女の子からいっぱい貰ってるよな」
深「まぁ、俺モテるからさ」
佐「うわ〜。ムカつくわ〜」
『凄いねー』
深「Aちゃん、棒読み！」
佐「あはは！マジでAちゃん、深澤の扱い上手くなったよね！からかったりするタイプじゃないと思ってたからさ」
『からかったり、冗談言ったりはあまりしない方だとは思う』
佐「深澤、レアキャラじゃん！」
深「つまり、Aちゃんにとって俺は特別ってことか！」
佐「うざ〜」
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作者名：yuki07 | 作成日時：2023年11月11日 18時
