ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ16)

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第115話ページ16

翔太side

放課後、クラスメートの男子が話しているのを偶然聞いた

「櫻木さん、合コンに行ったらしいぜ？」

「マジかよ！」

「ショックだわ。俺狙ってたのにさ～」

「相手にもされてないけどな」

Aが女子に誘われて合コンに行った！？

合コンとか絶対行くタイプじゃないだろ。アイツ

渡「今の話マジ？」

「渡辺！聞いてたのかよ」

渡「たまたま聞こえた」

「人数合わせでって」

マジかよ...

アイツは絶対合コンなんかむいてないし、あんな所に集まる男は下心しかない

合コンっていえばアソコって場所がある
とりあえずその辺に行ってみるか

Aに下心で近づく男が居ると想像するだけでイライラする

思い当たるところを探しているとAと男の姿を見つけた
壁ドンして男がAに汚い手で触れている

明らかに嫌がっているのを無理やり迫っていて
周りは見て見ぬふりだ

男と引き離して警察を呼ぶという言えば男は去っていった

声をかけるとAは泣いていた
マジで、あの男ムカつく

渡「何で合コンなんか行ってんだよ！あんなの下心ある奴しか居ないからな！」

『...うん。怖かった』

渡「はぁ...もう大丈夫だから」

震えているAを落ち着かせるように背中をポンポンと叩きながら抱き締めた

渡「帰ろう。送るから」

今のAを1人で帰すのは無理だから送ることにした
声をかけるとスグに返事がなかった

もう一度声をかけようとしたら小さい声で

『...もう少し、このままで居させて』

と言われた

渡「ったく。しょうがないな」

『ありがとう』

いつものAから出ない甘えた声にキュンとした

好きな子から、そんなこと言われたら離せるわけもなくて
俺の抱き締める力も少しだけ強くなった

Aは俺に抱きついたまま眠ってしまった
多分怖くて、泣きつかれたんだろうな
子供みたいって思いながらも、愛おしい気持ちはある

起こすのもなんだから、おんぶしてAの家まで送ることにした
到着しても起きないから家に入れて貰った

軽く家の人に挨拶してAの部屋に入りベッドに寝かせた
女の子らしい可愛い部屋だなと見渡しているとAが目を覚ました

『あれ？私...』

渡「気付いた？」

『翔太くん！もしかして私...』

渡「ぐっすり寝てた」

『ご、ごめん！安心しちゃって』

渡「まぁ、良いけどさ」

安心されるのって男として良いことなのか？