ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ15)

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第114話ページ15

無事合コンが終わった
何組かカップル成立したみたいだ

私と話していた彼は途中からお酒を飲むペースが早くなっていたせいなのか
さっきまで話していた彼はダウンしている

酒は飲んでも飲まれるな
まさにこの言葉が合う人だ

「うぅ...」

『大丈夫ですか？』

背中を擦りながら水を差し出すと手を握られた
戸惑っていると壁に追いやられ、いわゆる壁ドン

こんなことされたことなかった
少女漫画とかで見ることはあった。ロマンチックでドキドキするものだと想像していたものが
今はただ、怖い

『あ、あの...』

「優しいね。俺、君みたいな子タイプなんだよね。可愛くて純粋で...汚したくなる」

『えっ...』

髪の毛を触りながら私のことを見る目が怖い

「男に慣れてない感じとかさ...刺さるんだよね」

一緒に来ていた男の人に助けて貰おうと思うも動けない
いくら酔ってるとはいえ、男の人の力には敵わない

『は、離して下さい』

「...抵抗すればするほど燃えるんだよ」

『んっ...』

耳元で囁かれると、声が出てしまった
それが彼を煽ることになり目が変わったのが分かった

『や、やだ...』

「最後まで介抱してよ。Aちゃん」

怖い。気持ち悪い
男の人にこんな気持ちになったのは初めてだった

渡「A！」

『翔太...くん』

渡「お前何してんだよ！離れろ！」

翔太くんが私から彼を引き離した

「なんだよ。良いところだったのに」

渡「成人が高校生に手を出すのってまずいんじゃない？警察呼ぼうかな」

「チッ。もういいわ」

邪魔されたのが気に食わなかったのか彼は他の女の子を誘って何処かへ消えていった

渡「大丈夫か？」

翔太くんの顔を見たら安心して涙が出てきた

渡「何で合コンなんか行ってんだよ！あんなの下心ある奴しか居ないからな！」

『...うん。怖かった』

渡「はぁ...もう大丈夫だから」

遠慮がち私のことを抱き締め頭を撫でた
あの時と立場逆転だ

背中をポンポンと優しく叩いて宥める
子供扱いされてる感じもするけど、不思議と落ち着く

渡「帰ろう。送るから」

『...もう少し、このままで居させて』

渡「ったく。しょうがないな」

『ありがとう』

ゆっくり抱き締め返すと、抱き締める力が少しだけ強くなった