ツンデレ幼馴染みと鈍感女子3 (ページ14)

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第113話ページ14

冬休みが終わって今日から学校

学校に着くと先に教室に居たなっちゃんが声をかけてきた

もちろん正月のこと

朝から惚気話だ
阿部くんと楽しい初詣になったみたいで良かった

「そうだ！Aにお土産があるんだ」

『お土産？そんなのいいのに...』

「良いから良いから！」

紙袋を開けるとピンク色の恋愛成就のお守りが入っていた

『お守り？』

「そう！カバンにつけてよ。何処かにつけてる方が効くと思うんだよね～」

あまり乗り気にはならないけど、せっかくだから一度ぐらいはつけとくか

『カバンにつけたものの、ピンク色って目立つね』

「大丈夫！A可愛いからピンクの物つけてても問題ない！」

そういう問題なのかな？

渡「何それ？」

「恋愛成就のお守り！Aに買ってきたんだ」

渡「ふーん」

「阿部くんと行った神社が恋愛で有名なところだからさ、このお守り効くと思うんだよね」

渡「お守りね...」

「きっと良い出会いがあると思う！」

『ありがとう』

恋愛成就のお守りをつけるのって恥ずかしいな

放課後、お守り効果なのか私はクラスの女の子に合コンに誘われた
目立っていたから彼氏が欲しいと勘違いされたのかもしれない

最初は断ったけど
ドタキャンされて困っている様子だったから私は頷いてしまった

涼太くんも翔太くんが居ないタイミングで良かった

2人に知られないようにしなきゃ

合コンは男女6人で男の人は大学生の人らしい

「櫻木さん、緊張してる？」

『合コンなんて初めてだから』

「男の話を笑顔で聞いとけばなんとかなるから！」

『う、うん』

話していると男の人が店に入って来た
とりあえず言われたことを試してみると意外とその場は乗り越えられそうだった

「合コン初めて？慣れてない感じが良いよね」

『あ、ありがとうございます？』

「そこ、お礼なんだ」

『違いました？』

「いや、面白いなって」

地元が近いみたいで話も盛り上がりつつあって私は浮かれていた

「Aちゃん、連絡先教えてよ。今後デートしよ」

『私、人数合わせで来てて...』

「良いじゃん。彼氏居ないんでしょ？」

やや強引に連絡先を交換することになった
此処に居る以上は、そうなることは予想してたけど
やっぱりこういう出会いの場は合わないのが分かる

早く帰りたい気持ちと、この場所の雰囲気を壊すのが申し訳ない気持ちが葛藤していた