第33話 ページ34
長義と一緒に居ると落ち着かない私が居る
職務中は真面目に仕事をしているから
なんとも思わないが、いざ今日みたいな行動をとられると反応に困ってしまう
今まで、こういった行動をされたことがなかったからだろう
私の反応が面白いのか、からかってくる
少しは慣れるべきなのかな
「主」
『あっ、清光』
「長義と一緒じゃなかったんだ」
『うん』
「あのさ、山姥切から聞いたんだけど告白されたんだね」
『清光知ってたんだ』
「まぁね」
『ずっと一緒に居たのに気付かなかった』
「主は鈍感だからね」
『うっ...』
「これからどうするの?」
これからか...
このままにしておくことは山姥切に失礼だし返事はしないといけない
でも...
「今までの関係が壊れるのが怖い?」
『...っ!』
「山姥切も同じ気持ちだったと思うよ。それでも勇気出して告白した。だから次は主が勇気出す番じゃない?」
『そうだよね...』
山姥切としっかりと向き合わないといけない
でも、いざ答えを出したら...
「大丈夫。主と山姥切の関係はそう簡単には壊れないよ。絆って言うのかな...俺達の間には無い物がある。正直、山姥切が羨ましいよ」
『他のみんなのことも信頼してるよ?』
「分かってるよ」
『清光。心配してくれてありがとう』
「別に心配してたわけじゃ...」
『清光は優しいね』
「...主はさ、長義のことどう思ってるの?」
『長義?』
「うん。ちょっと気になってさ」
『政府の刀ではあったけど、今は本丸の一員になれてるなと思ってるよ。最初はどうなるかと思ったけどね』
「あー、そういう意味じゃなくてさ」
『え?』
「男としてってやつ」
『男?』
そういえば、長義もさっき何か言ってたような...
『頼りになるなとは思ってるよ』
「そっか」
『どうして?』
「いや、最近一緒に居ることが多いからさ」
『職務とか手伝ってくれてるからかな?』
「それだけ?」
『え?』
「距離感が近い気がするんだよね」
『もしかして、ヤキモチ?』
「はっ!?別にそんなんじゃ!」
『照れなくても良いんだよ?』
「だから!」
『長義とは何もないよ。からかわれてるだけ』
「...そっか」
『審神者としては認めてくれてるみたいだけどね』
「まぁ、何かあったらいつでも話聞くから。山姥切には言えないこともあるだろうしさ」
『ありがとう。清光』
「じゃあ、おやすみ」
私は恵まれてるな
こうして心配してくれる刀が居る
私にはもったいない
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2022年3月14日 2時