第170話 ページ23
月日が経つのは早く、今年も終わりを迎えようとしていた
色んなことがあったけど、平和に過ごせることが1番だ
三日月さんのことは、好きな気持ちは変わらないけど
この本丸の皆が暖かくて寂しい気持ちはどこかに飛んでいった
「Aちゃん。今からおせち作るんだけど、何か入れてほしいのあるかな？」
『栗きんとんかな』
「OK」
「今日は明日の為に餅つきだぜ！」
『餅つき大会だね』
「カッコよくきめたいよね」
「楽しくなりそうだな！」
『出来上がったら、お雑煮にしたいね』
「毎年、恒例だね」
『みんなが頑張ってくれる分、美味しくなるよね』
「じゃあ、今年も頑張らないとね！」
「うん！」
『1人１回は餅ついてね！』
「えー。寒くて外出たくないんだけど」
『ダメだよ。決まりごとなんだから』
「はいはい。分かったよ」
『さぁ、みんな順番に並んでね〜』
藤四郎兄弟は積極的に楽しそうに餅をついていて可愛らしいな
大人組は力もあって頼もしいし、なかには張り切りすぎてから回ってるのも居る
めんどくさそうにしていも、みんな参加してくれた
「じゃあ、締めはAね」
『よーし！いくよ！』
「「せーの！」」
『よいしょっ！』
みんなの掛け声に合わせて餅をつく
これで餅つきは終わりだな
『じゃあ、みんな部屋に戻って暖まってね！』
「はーい！」
「寒かったね」
「でも、たのしかったです！」
「明日が楽しみだな」
恒例の行事が終わり、私はみんなへのお年玉を用意していた
少ししかないけど、自由に使ってほしいな
「A」
『あっ、宗近さん。どうしたんですか？』
[部屋の明かりが着いていたからな]
『明日の為にお年玉を用意していたんです』
[そうか]
時計を見ると、あと数分で0時になろうとしていた
『もうこんな時間だったんだ』
[そなたは夢中になると周りを忘れているからな]
『宗近さんがこの時間に起きてるの珍しいですね』
[あぁ。そなたと共に、次の年を迎えようと思うてな]
『カウントダウンですか？』
[年を明けた時、そなたの顔を1番に見たくてな]
『そ、そうですか...』
[今年も世話になったな]
『それを言うなら私の方ですよ』
もちろんみんなもそうだけど
宗近さんは特に...
[俺は世話をされるのは好きだ。だが、そなたの世話なら歓迎するぞ]
『わ、私の世話？』
[はっはっは。冗談だ]
[気持ちも全てを預けて貰いたいものだがな]
宗近さんの言葉は除夜の鐘の音でかきけされた
続く (更新停止中)
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作者名：ゆきんこ | 作成日時：2021年4月18日 13時
