第104話 ページ7
今日からバレンタインにむけて燭台切と秘密の特訓が始まる
お菓子作りなんて久しぶりで何も覚えていない
燭台切が居てくれて助かる
『燭台切、よろしくね』
「うん。頑張ろうね」
『ところで...どうして鶴丸と貞ちゃんも居るの?』
「俺は味見係だ!派手にいこうぜ!」
『チョコは派手に作らないよ?』
「キミが料理をしてる所は見たことないからな。どんな驚きが待っているのかワクワクする」
『はぁ...』
「Aちゃんは何を作りたい?」
『少し凝ったものが良いんだけど...』
「じゃあ、ブラウニーとかはどうかな?」
ブラウニーか
私も食べたいし頑張ってみようかな
『ブラウニーにする!』
「じゃあ、始めようか」
ブラウニーなんて初めて作るけど、大丈夫かな?
作り出すこと数分
鶴丸と貞ちゃんは後ろで暇そうにしている
「なぁ、A」
『何?』
「三日月とはどうなんだ?」
『えっ!?きゅ、急に何よ...』
「俺も気になる!」
『貞ちゃんまで...』
「あはは。皆、気になってるみたいだね。僕もだけど」
『...特に変化はないよ』
「なんとも思ってないわけじゃないんだろ?」
『それは...まぁ...』
「いい加減、ちゃんと返事してやったらどうだ?三日月も、いつまでも(仮)は嫌だろう」
確かに恋仲(仮)関係は続いているものの
何も進展はないし、三日月さんも手を出してくることはない
「今回が良いきっかけになるんじゃないかな?」
『今回?』
「バレンタイン。想いを伝えるには良い機会だと思うよ」
『...そうだね』
確かに燭台切が言うように良い機会だ
私の気持ち、ハッキリさせなきゃ
『出来た!』
「うん。良い感じだね」
『燭台切のおかげだよ。ありがとう』
「どういたしまして」
「よし!じゃあ味見係の出番だな!」
『うん。食べてみて』
「美味い!」
『本当?良かった〜!』
「さすが、光坊直伝だな」
『あとは形が不恰好だから、当日までに何回か練習してみるよ』
「何か分からないことがあったら、いつでも聞きにおいで」
『あっ、片付けはやっておくから休んできて』
「手伝うよ?」
『大丈夫。これは、お礼だから』
「じゃあ、お願いしようかな」
『うん。今日はありがとう。助かった』
「Aちゃんと料理が出来て楽しかったよ」
『ふふ、私も』
「当日、楽しみにしてるぜ!」
『頑張るね!』
よし!頑張ろう!
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時