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第101話 ページ4

三日月さんの言葉によって、審神者様は呆然としていた
その隙に本丸へ帰って来れたが
実際、私も三日月さんに合わせるのが精一杯だった


[すまない。恋仲だと嘘をついた]

『いえ。気にしないで下さい』

[...大丈夫か?]

『何がですか?』

[三日月宗近のことだ]

『三日月さんとは、もう終わってますから』

[だが、話を聞いていた時、そなたの顔は辛そうにしていた]

『...っ!』

[まだ、三日月宗近のこと好きなのだろう?]

『そんなこと__』

[嘘をつくでない]

『え?』

[そなたの顔を見ていれば分かる]

『...すみません』

[なに、謝ることない。俺もそれぐらい思われたいものだな]

『三日月さん...』

[しかし、記憶を消したことについては本当のようだな。だが、恋仲かどうかは疑いがあるな]

『三日月さん、幸せそうでしたよ』

[幸せか...どうだろうな]

『え?』

[いや、気にするな。今日は疲れただろう。ゆっくり休むとしよう]

『はい』

三日月さん、何か気になっているようだけど、どうしたんだろう?




どうしよう
昼間のことを思い出してしまって寝付けない

目を瞑れば、三日月さんが恋仲の女性と笑っていたことを思い出す

少し前までは、あの笑顔を向けていたのは私だった

そう思うとモヤモヤしてしまう

やっぱり、私はまだ三日月さんのこと...

ダメだ。少し頭を冷そう


風を浴びようと外へ気分転換しに出てきて、夜空を見上げれば、綺麗な三日月だった

どうして、今日が三日月なのだろう
これ以上、思い出したくないのに...


「Aじゃねぇか」

「何してんだ?」

『日本号に不動...』

「浮かねぇ顔して、どうしたんだ?」

『ちょっとね...』

「今から次郎太刀と酒飲むんだけど、来るか?」

『え?』

「酒の力で忘れてしまえ」

『...じゃあ、ちょっとだけ』



私はお酒が弱い
酔ってしまえば、眠気もやってくるだろう



「何があったのさ。言ってみな」

「そんな顔、似合わないぜ」

『実は...』


お酒の力とは凄いものだ
ペラペラと話してしまった

「なるほどな。昔の男が他の女とな...」

「でも、Aには三日月が居るじゃん」

「色々とあるんだよ」

『分かってる。分かってるんだけど...ぐすっ』

「泣くなよ〜!」

『うぅ...すみません。こんな話してしまって...』

「酒の場なんだ。良いじゃねぇか」

『ありがとう。話したら少しスッキリしたかも』

「いつでも話聞くよ。酒飲みながらね」

『ふふ、よろしくお願いします』

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設定タグ:刀剣乱舞 , とうらぶ , 三日月宗近   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2021年1月3日 9時

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