とある本丸の新人審神者は記憶が曖昧なようで (ページ21)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:40,755 hit

第68話ページ21

朝、目を覚ますと隣には三日月宗近が居た

何もなかったとはいえ、刀剣男士と寝るだなんて審神者として何をしているんだろう...

とりあえず顔を洗って気持ちを切り替えよう

と思うも

あのまま三日月さんに抱き締められている状況で寝ていて離れることが出来ない

振り払えばいい
だけど、この優しい温もりに包まれていたいと思っている自分が居る

「んっ...」

『三日月さん？』

「ん？」

『お、おはようございます』

「俺は...」

『あのまま寝落ちしたんですよ』

「そうか...」

まだ思考が回っていない様子だ

『あの...』

「もう暫く、このままで居させてくれ」

『え？ちょ、ちょっと...』

そう言うと、また三日月さんは眠りについた

まだ朝食の時間ではないし、良いか...

再び目を覚ますと、次は三日月さんが先に起きていた

「おはよう」

『お、おはようございます』

三日月さんの綺麗な顔が間近にある

「昨日はすまんな」

『い、いえ...』

「おかげで熟睡が出来た」

『そ、そうですか...』

「固まってどうした？」

『か、顔が近い...』

「はっはっは、すまない。わざとだ」

『わ、わざと？』

「お主の赤くなる顔を見たくてな」

『～～っ！もう、離して下さい！』

「なに、仲良くなる為のスキンシップだ」

『そういうのは審神者様に！』

「主にこのような気持ちは抱いたことはない」

『え？』

「あと少しで、何かを思い出せるかもしれん。前代未聞だと思っていたが、良い機会を主はくれたようだ」

三日月さんが、あと少しで記憶が戻る？
その記憶がどういうものなのか分からない
私と同じものなのか、違うものなのか...

ぐぅ～

『あっ...』

「はっはっは。そろそろ朝食の時間だ。行くか」

『そ、そうですね』

恥ずかしい...

「あと2日ある。お互い、ゆっくり記憶を確かめていこう」

『は、はい』

前代未聞の生活終了まで、あと2日...