とある本丸にやってきた見習い審神者は天下五剣に恋をしました (ページ45)

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第44話ページ45

審神者様の命により、私は駿河さんと居る時間が増えていった

三日月さんと過ごせる時間もほとんどなくなってしまった

近侍の鶴さんとも一緒に居る時間が無いぐらいだ

「今日は見習い審神者の職務も早く終わったし2人でデートでもしてきたらどうかしら？」

『で、デートですか？』

「本丸に居るだけじゃ、仲も深まらないでしょ？それに、駿河くんには街を案内してなかったからね。ちょうど良い機会じゃない？」

「そうですね。俺も気になってたんで、予定ないなら行かない？」

『そ、そうですね』

「楽しんで来てね」

審神者様の前で断れるわけもなく、私達は出掛けることになった

『何処に行きたいですか？』

「オススメの場所で良いよ」

『わかりました』

「じゃあ行こうか」

『はい』

デートか...
三日月さんともしたことないな

街に行くと相変わらず人が賑わっていた

『万屋、甘味所、洋服屋、何処から行きますか？』

「ちょうど腹も空いてきたし、甘味所から行こう」

『わかりました。じゃあ行きましょう』

甘味所に着くと、たくさんの茶菓子が並んでいた
三日月さんと来たら喜んでいるんだろうな

そうだ！

『せっかくなんで、本丸のみんなに買っていっても良いですか？』

「あぁ」

『すぐに済ませますね！』

たくさんあって迷うな
可愛いのも良いし綺麗なのもすてがたい

「うむ。これもなかなかに美味だ」

え？この声、三日月さん？

声がする方へ向かうと三日月さんが居た
そして、私の知らない女性と居た

その女性は綺麗で、大人の色気もあってスタイルもいい

三日月さんとお似合いだ

「どれも美味いな」

「ふふ...そんなに食べたら夜ご飯が入りませんよ？」

「そうだな。つい、あまりに美味だからな」

「もう...口元についてますよ」

「んっ...すまんすまん」

「これだから、おじいちゃんは...」

「はっはっは」

楽しそうに笑っている2人

「どうかした？」

『駿河さん。私、体調が悪くてやっぱり帰っても良いですか？』

「良いけど...」

『すみません』

異変に気付いたのだろう
帰り道、駿河さんは何も聞くことはなかった