第2話 ページ3
「加州は、この本丸の初期刀なの。もう、可愛くて可愛くて!」
初期刀は特別な存在だと言われてるだけあってか
熱く語りだした
「修行から帰って来た時は泣いちゃったわ」
「そうね。主、送り出す時も泣いてたね」
「だって寂しくなるから!」
『でも、極姿カッコいいですね』
「でしょ!」
「ちょっと、もう俺の話は良いから」
「あぁ...そうね」
『後程聞かせて下さい』
「もちろん!」
「賑やかだな。俺も交ぜて貰おうか」
「三日月」
天下五剣でもっとも美しいと言われている三日月宗近が現れた
『三日月宗近...』
「お主がこの本丸に来た見習い審神者か」
『は、はい...櫻木Aです』
美しいとは聞いてはいたが、ここまでとは...
二次元のキャラクター並、いや超えている
「俺の名は三日月宗近だ。よろしく頼む」
優しく頬笑む三日月宗近に私は頷くことしか出来なかった
一方的に見ることは出来ても、とても目を合わせれない
だって、顔が良すぎる!
しかも、声もいい!
「顔を見せてくれぬか?」
『ど、どうしてですか?』
「お主、俯いてばかりではないか」
「ま、挨拶は顔を見てが基本だよね」
『うっ...』
確かにそうだ
初対面でこれは良くない
恐る恐る顔を上げると、優しく頬笑んでいる三日月宗近の顔が目の前にあった
「やっと、顔を見せてくれたな」
『...っ!』
「顔が赤いな。昨日食べたりんごのようだ。はっはっは」
『り、りんご...』
「あぁ...すまんすまん」
目を合わせて見て改めて思う
『美しい...』
「はっはっは。よく言われるな」
「それ、自分で言うこと?」
刀帳を見てみると、三日月宗近の性格はマイペースと書かれている
確かにマイペースだ...
「どうした?」
『い、いえ』
「お疲れ様。疲れたでしょ?今日はゆっくり休んでね」
『ありがとうございます』
あの後、刀剣男士に挨拶をした
広間に集まって貰ったが、予想以上の数だった
「明日、貴女の近侍を決めるわね」
『近侍?私は、まだ見習いですよ?』
「私の所は審神者と同等の扱いをするの。それに貴女の場合は人見知りだから、まずは刀剣男士と1対1から慣れて貰わないと」
『なるほど...』
実践あるのみか...
「気になる刀は居た?」
『気になる刀...それは審神者様が選んで下さい』
「本当にいいの?」
『はい』
「わかった。じゃあ決めておくわね」
『よろしくお願い致します』
「ふふ...明日が楽しみね」
「主、悪い顔してるよ」
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年8月2日 1時