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第17話 ページ18

「しかし...タバコの臭いが気になるな」

『息子さんがタバコを吸っていたので、それでだと思います。しばらく臭いが残るでしょうね』

「ふむ...」

『どうかしました?』

「お香を持ってこよう」

『お香?』

「タバコの臭いが早く消える方が、少しは落ち着くだろう。少し待っていろ」
 

お香を取りに行った三日月さん
あの時、三日月さんが来なかったら私は...



「待たせたな」
 
『い、いえ。ありがとうございます』

「なに、俺もタバコの臭いは落ち着かん。それに、あの男の臭いがあることが気に食わなくてな」

『えっ...』

「気にするな。じじいの戯言だ」


お香をつけると、少しずつだがタバコの臭いが治まってきた

この匂い、どこかで嗅いだことがある

落ち着く匂いだ

これなら、嫌なことも少しは紛れそうだ



「どうだ?」

『このお香、良い匂いがしますね。落ち着きます』

「そうか」

『でも、何処かで嗅いだことがある気がするんですけど...』

「これは俺が使っているお香だからな」

『それで、嗅いだことがあるんですね』

「しばらくは俺と同じ部屋の匂いになるな。はっはっは」

『な、何言い出すんですか!』

「ん?俺は妙なことを言ったか?」

『言いました!』

「はっはっは」

三日月さんはすぐに笑ってはぐらかす



「...あの時、あやつがお主に触れていることに苛立ちを感じた。こんな感情は初めてだ」

『え?』


「...これからは、男と2人きりになるでないぞ」

『はい。気を付けます』


もしかして、ヤキモチ?
いやいや。まさかね
三日月さんに限ってそれはないよね
ただの忠告だ。うん



それから数日後
旦那さんと息子さんが帰る日になった

三日月さんは警戒して私の傍にずっと居てくれた



息子さんは一言だけ私に告げた


"「刀剣男士も男だ」"と...

その意味に気付くのは遠くない

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設定タグ:刀剣乱舞 , とうらぶ , 三日月宗近   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年8月2日 1時

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