︰01 ページ10
BEGINNING
1
.
.
.
(ここから韓国編になり本格的にお話が進む予定です!
Aもかなり韓国語が上達したのではないかと思うので、ここから先は韓国語もすべて日本語で表記させて頂きます🙇♂️)
.
.
.
『じゃあ今日はここまで!』
「「ありがとうございました…!!」」
1日のレッスンを終えて皆が次第に練習室から退出していく。
『Aオンニ!もう帰る??』
練習終わりだと思えないほど爽やかな笑顔で話しかけてくれたのは、同時期に練習生になったユラだ。
「んー、もうちょっと残るよ。先に帰ってて?」
『はーい、じゃあまた明日ね!お疲れさま!』
「お疲れさま〜!」
彼女の人懐こい笑顔につられて、見送るこちらまで頬が緩む。
まだ韓国語のおぼつかない私に最初に話しかけてくれたのは彼女だった。
年齢こそ1つ下だけど本当の友達みたいに仲良くしてくれていて有り難い存在だ。
それに、同時期に入ったとはいえ、ビジュアルも実力も申し分ない彼女は私にとっては友達でもあり憧れの存在でもあった。
(さ、そろそろ私も行かないと…)
綺麗なロングヘアを靡かせるユラの後ろ姿を見送ると、私も荷物を纏めて立ち上がる
時計に目をやると既に22時を指していた。
社屋の中でも特に大きな練習室はスケジュールも厳しくて長居はできない。
部屋から出た私は広すぎる社屋の中を進み、ある扉に辿り着いた。
顔認証で開いた扉の先は、先程までいた部屋とは違い少し暗くて小さめの練習室。
社屋の中でも人のあまり来ない隅に位置するこの部屋は、練習生のわたしでも自由に使うことのできる貴重な場所だ。
学校生活もある他の練習生の子達とは違い、私は1日中練習に費やすことができる。
デビューへの焦りも相まってか、合同の練習だけでは物足りなくなっていた私はいつからか夜にこの部屋で1人練習をするのが日課になっていた。
いつものように好きな音楽を流しながらストレッチをして、軽いステップから始める。
夢中で踊っていると気付けば時刻は0時に差し掛かっていた。
「ちょっと休もうかな…。」
誰に言うでもなく、独り言を呟く。
⸺ ガチャ
その瞬間、これまで一度も開かなかったドアが開いた。
珍しいな…誰だろう…。
112人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:12345 | 作成日時:2023年10月15日 20時