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AUDITION
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韓国でのオーディションを受け、帰国してから気付けば1週間が経とうとしていた。
「はぁ…現実だったのかな………。」
この1週間、あの部屋で起きたこと、自分のパフォーマンス、
そしてなにより…ヨンジュンの言葉が頭から離れなかった。
いつもと変わらない帰り道に、暗くなり始めた空を見上げる。
「(あ…もう星がある。)」
冷たい空気の中、ひとつだけ輝く星
「きれい……。」
小さく呟き、何を考えるでもなく立ち止まって見上げた。
もうそろそろ結果が来てもいい頃だ。
あんなに悩んで受けたオーディションなのに、今となってはどうしても合格したくなっていた。
脳裏に聞こえるのはやっぱり彼の声。
物思いに耽っているといつの間にか身体が冷えていることに気付く。
「うぅ………帰ろう。」
肩を竦めて、足早に帰路につく。
私の元に合格の知らせが来たのは、その日の夜だった。
AUDITION fin
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作者名：12345 | 作成日時：2023年10月15日 20時
