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PROLOGUE
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「はぁ…どうしよう…………。」
1人きりの部屋でベッドに寝転びながら思わず溜息が溢れる。
朝から晩まで、先生から聞いた話で頭がいっぱいだった。
気付けば数日が過ぎていて、明日はまたレッスンがある。
結論を出さなければいけない。
「うーーーーーーん………。」
無意識にまた溜息がでる。
普通に考えたらこんなの二度とないチャンスだ。
それに、オーディションを受けたからって合格するわけでもないし………。落ちる可能性のほうがずっと高い。
…でも、万が一にも受かったら…？
きっと厳しいレッスンの日々、デビューできるのかも分からない。
もしもデビューができたら…？
私はあの眩しいステージの上で輝けるのかな？
こんな答えの出ない考えが永遠にループしていた。
「こんな中途半端な気持ちの時点で…相応しくない…。」
我ながら正論だと思える言葉を天井に向かって小さく呟いた。
あの日から、ヨジャグルの子たちの動画を何度も見ているけど、自分がそこにいるなんてやっぱり想像できなかった。
ビッヒにはヨジャグルはいないしなぁ………………。
今のbighitにいるグループはbtsとtxtだけ、どちらもとてつもない人気のグループなことは分かる。
身体を起こしてベッドの上でPCを開き、画面に映る様々なサムネイルをスクロールしていく。
なんとなくクリックしたのはtxtの年末の授賞式でのパフォーマンスだった。
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数分の動画を見終えた瞬間、自分が呼吸も忘れて見入っていたことに気付いた。
「なにこれ、スゴすぎる………。」
衝撃を受けるって、こういうことを言うんだ。
画面に映る5人の一挙手一投足から目が離せなかった。
txtって、こんなに凄い人達なんだ…………。
これまで知らなかったわけでは無かったけど、よく考えてみるとちゃんと映像を見たのは初めてだった。
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その夜は彼らの動画を見続けて、気付けば空が白み始めていた。
結論は出た。
挑戦したい。自分自身に。
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作者名：12345 | 作成日時：2023年10月15日 20時
