なくしもの�� ページ7
*
「問題1の答えを村崎」
「はい、(ｘ＋ｙ)(ｘ−ｙ)です」
「正解」
数学の授業の時間、窓の外に見えるのは体育の授業を受けているマイキー。
サッカーボールを綺麗にゴールに蹴りとばし、周りから歓声が上がっていた。
なんだか成長してマイキーは私とははるか遠い存在になっちゃったなあ、なんて思ってしまう。
イザナとは久しく会っていないし、どういう立ち位置にいるかも知らないからわからないのだけど
マイキーは見た目と性格から出るカリスマ性が人を惹きつけ、ああやってたくさんの人から歓声を浴び、慕われる。
なんか私とは違う世界にいる人みたい。
そんなマイキーも真一郎君を亡くして辛い時期もあったし、乗り越えられているかもわからない
でも、不謹慎ではあるけれど、マイキーと違って私は亡くして辛いと思える血縁者は見あたりすらしないのだ。
とことん違う世界だ。
...いけないいけない！！！感傷に浸ってる場合なんかじゃない。
ナイーブな感情を散らすように、ノートに数式を書き込んだ。
＿＿_____
「マイキー君、私アリマコミチって言うんですけど、マイキー君のこと好きです！」
同じクラスの奴に告白されたけど
「あーごめん。俺好きな人いるんだよね」
Aに片想いし始めて五年目、諦めるに諦めれない
「それってA？」
あれ
「わかるんだ。そうだよ」
「やっぱりそうだよね。A可愛いし、頑張れマイキー君」
「おうありがと」
思ったよりいい奴だったみたいで、ニコニコと愛想よく手を振って別れた。
告白を断られて大泣きして縋ってくるような奴もいたから意外だった。
俺は、そのまま自分の教室に帰って行くとその途中にAを見かけた。
「A、次移動？」
「いや、教室で授業だよ」
「じゃあ途中まで一緒に帰ろう」
「途中までってほんのちょっとでしょ」
「ちょっとでもAと一緒にいたいの」
そうやって言えば、何故かAは涙目になった。
なんかヤバいこと言っちゃった？
「Aどうした」
「う、ううん、目が乾いただけ。気にしないで」
Aは俺のことを放って、早歩きで先に教室に帰ってしまった。
中学に上がってから、俺とAが一緒に過ごす時間は短くなって、俺は東卍、Aは陸上部でそれぞれがそれぞれに居場所を見つけた。
それからというもの、俺の後ろを「すごい」「すごい」と言ってついてきていた小さかったAは俺と違う道を歩き始めた。
それでも俺はずっと一緒にいたい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
悪者(プロフ) - しきさん» 某実況者のお話でしょうか？そちらの方は1度界隈が荒れて、そもそもルール的には二次創作があまり良いものではないという批判を受けていたから消しました。 (2021年7月30日 20時) (
レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - 美味しいご飯が食べたい話 (2021年7月30日 14時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - しきさん» 春風を待つから来られたのでしょうか。私の記憶が正しければこの作品は元々なくしものだったと思います。 (2021年7月28日 20時) (レス) id: 42eb8f8da0 (このIDを非表示/違反報告)
しき - コメント失礼します。違う作品、この作品のひとつ前の作品から来ました。久しく見ていなかったので見てみたら違うものになっていました。なぜ消し、違う作品を作ったのですか？ (2021年7月28日 15時) (レス) id: 1586e9f170 (このIDを非表示/違反報告)
悪者(プロフ) - 苺ミルク飴さん» コメントありがとうございます！学業と両立での更新なので拙い作品だと思いますがそう言っていただけてとても嬉しいです！更新頑張りますね！ (2021年5月25日 18時) (レス) id: 7f9fad3ad1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：悪者 | 作成日時：2021年5月16日 5時
