最後の願い ページ30
薄暗い川瀬
冷える風が体力までも蝕んでいた
見つからない。
予想してた残酷な結末。
望む未来なんて来るはずなかったんだ。
「ごめんなさい...」
自分に言い聞かすように
言葉にした。
私の愛しい人は
いまもあの頃のままでいるだろうか。
わからなかった
もう何もかも。
すがりに縋って
もがきもがいて
結局この有り様
情けない
思えば、
大嫌いなあいつに
どうしようもなく愛しいあいつに
伝えたいことたくさんあったな...
新鮮な緑の香りに包まれながら
緩やかにながれる川に
感情を委ねた
グク、夢叶えたのかな
グク、向うでちゃんと眠れてたのかな...
ねえ、グク
私のこと...忘れてない？
今しあわせ？
「...」
問いかければ問いかけるほど
胸が痛くなることなんて
わかってるのに。
〜♪
静まりかえる川原
響き渡る音
「あー....電話」
涙でぐしゃぐしゃになった私には
はっきり見えない通話ボタン
目の前が真っ暗になりそうなくらい
辛くてしかたないのに。
スピーカーにそっと耳をあてる
なかなか出ない相手に
不信感を抱く余裕すらなくて
涙が止まらない私は
受話器越しに大声で泣いてしまったんだ
声を消すように
うつ向く
「...誕生日..おめでとう」
確かにその時
聞こえた声
私の心を そっと包む、優しい声
聞きなれた抑揚、息づかい、
すべてすべて染みわたる
だって、会いたくても会えない
あなたの声だったから
「ジョングク？....ジョングク」
何度も呼んだ
声にすれば名前を呼べば
側にいるような気さえした
あなたからの言葉
私の頭はせわしく動き出すの。
忘れていた誕生日
なのに
覚えてくれていた人は誰だった？
私の愛する人
「誕生日は俺が１番にお祝いするから！！」
幼い頃、わたしに言ってくれたっけ。
追憶は私の心をかき乱す
どんな理由であろうと
もう最後だけは
嘘はつかない
バカなわたしをどうか許して...
「会いたい....会いたい....」
携帯を強く強くにぎりしめた
「...A」
私の運命、もう少し信じてみても
悪くないかもしれない
だって振りかえれば
私をみつめる アイツが
目の前に居たんだから。
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まかろん(プロフ) - ﾇﾅさん» 少し変わったお話ですが！リクエストのお陰でストーリーの幅がひろがりました！ (2014年6月28日 2時) (
レス) id: 0522f7ff95 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - なつじんさん» ありがとうございます（＾＿＾）！グクのお話無事完結しました！ (2014年6月28日 2時) (レス) id: 0522f7ff95 (このIDを非表示/違反報告)
ﾇﾅ - ｼﾞﾐﾝちゃんのﾇﾅ嬉しいーー(*^^*)更新たのしみです♪ありがとうございます！ (2014年6月27日 8時) (レス) id: 94cddae186 (このIDを非表示/違反報告)
なつじん - ぐく ( ´Д` ) 泣きすぎて呼吸が ....。続き期待してます！ (2014年6月25日 8時) (レス) id: 75868ca315 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん(プロフ) - アミさん» グクのお話、なんか思ったより切なくなってしまいました。鼻血 (2014年6月23日 23時) (レス) id: 0522f7ff95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まかろん | 作成日時：2014年6月11日 11時
