今日:7 hit、昨日:6 hit、合計:4,677 hit
小｜中｜大
14 ページ14
.
「…なんで音楽室？」
先生に手を引かれるまま辿り着いた先は夕陽で橙色に染まる、今ではもう使われる事がない音楽室だった。
YG「俺合唱部の顧問だから」
先生は私から手を離すと、この部屋の主である白と黒が並ぶ鍵盤を指で弾いた。
「先生ってピアノ弾けるんだ」
YG「だから合唱部の顧問って」
「先生が教えてるの、想像出来ないや」
YG「まぁ、幽霊部員的な」
「だめじゃん」
目の前に並ぶ机は指で文字を書けるほど埃が溜まっていて新しく防音の音楽室が出来たから、ここを使う人がいたことに驚いた。
「なんか、寂しくなる曲だね」
先生の弾くピアノはとても繊細で、今にも消えて見えなくなってしまいそうな、そんな儚なさを持っていた。
YG「…I NEED Uって曲知らないの？」
「知らな、っ！」
今まで耳に届いていた音が聞こえなくなって思わず振り返ると、いつもの冷たい目をした先生が私を見下ろしていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 60人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジョングク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：oos | 作成日時：2019年1月15日 5時
