ちょっと待ってくれ、おい。 (ページ6)

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あさぎりゲン、もとい浅霧幻は司帝国側の人間。

復活液は向こうでしか作れないのだから、それも当然の話だが。

千空が言うには、ゲンの目的は千空の生存確認らしい。

司の命令によるものだ。

自身が殺したくせに確認する必要があるのか、と思ったことはあえて言わずにいよう。

実際、目の前で千空生きてるし。

ていうかお前殺されてたの？

「あさぎりゲンが良かろうが悪かろうが、科学王国にゲットするしかねぇんだよ。
『司！千空はちゃんと死んでた！』って偽情報を流させる。
俺らの勝利条件はそれしかねぇ。それよか困るのが…」

千空が一度、目を伏せてから俺を見た。

「え、俺？」

「そう、お前」

俺は自分を指差して首を傾げた。

「状況見てわかんだろ」と言う目を向けられた気がする。

まぁ、理解はしている。

単純に考えて、の話をする。

あさぎりゲンは、メンタリスト兼マジシャンとしてメディア露出を厭わない芸能人。

一方俺は身元不明、出身不明、戦闘力不眠、知り合いゼロの一般ピーポー。

圧倒的に危険度が高いのは俺だろう。

「安心してよ、俺は科学王国側の人間だよ。
むしろバンバンやばそうな奴復活してるところで俺、生活できないよ。
ビビりまくって」

「そーかよ、なら誘導尋問でもするか」

「わー、信用ゼロ。泣いていい？」

俺が泣き真似をすると、コハクに蔑んだ目で見られた。

あれ、ホントに泣きそう。

「す、スイカが慰めてあげるんだよ！だから泣いちゃダメなんだよ！」

oh、ここに天使がいた。

ジッと考え込んでいたクロムがワイワイ言っている間、俺はスイカちゃんに慰められていた。

「お前…虚しくないのか、年下に慰められて」

「いやむしろ嬉しい。なんでだろ、スイカちゃんだからかな」

そう言った瞬間、コハクにスイカを取り上げられた。

ついでに千空もクロムも俺から距離を取っている。

「スイカ、この男には近づいてはならん」

「え、ちょ、なんで？？？」

「おう。さすがの俺でも分かるぜ、コイツヤベー奴だ」

「だからなんで！？！？」

「幼女・少女に関心を持ち、性的嗜好や恋愛感情を持つ。
語源はLolitaとComplexからなる和製英語で(以下略)つまり！
ロリコンだ！！！」

「違うわ！！！何無駄な知識ひけらかしてんだ千空！！！
それこそ子供の教育に悪いだろ！！！」

「世の中無駄な知識なんてねぇんだよ、頭沸いてんのかテメー」

「論点そこじゃねぇ」