ちょっと待ってくれ、おい。 (ページ4)

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森の中を散策していると、複数の人の声がした。

あ、この世界ってこんなに復活者いたんだね。

蝙蝠めっちゃがんばるじゃん。

なんて言ったら「は？蝙蝠？」と言われた。

蝙蝠じゃん！！！！！！復活液！！！！！！のもと！！！！！！

「千空ちゃーん、怪しい人連れてきたよー」

「あ゛？………あ゛ぁ？？？」

「なるよねー、うん分かる分かる」

さすがの俺でも分かる、千空がそこにいた。

俺の服装を見るなり、首を傾げた。

「てめぇ、どっから来た」

「別世界、って言ったら？」

素性を知らない相手よりかは、探りやすい。

隣にいるゲン(さっき名前を聞いた)のときとは違う返答をする。

千空は俺を５秒ほど見つめたあと、笑った。

「なるほどなぁ、分かった。
歓迎するぜ、お前の名前は？」

マジか。

「西条怜衣。あぁ、この世界で苗字は意味を為さないんだっけ？
俺はレイ。バリクソ文系だからそこんとこよろしく」

そういうと握手を求められた。

深くは聞いてこないし、普通に歓迎してくれるし。

俺もしかして、千空のこと全然分かってなかった感じ？

「おい、そんな簡単に決めて大丈夫なのか？」

「だよね、この世界観こんな感じなのかなって思っちゃった！焦った！」

金髪碧眼の少女が横槍を入れてくれた。

千空は心底面倒くさそうな顔をして口を開いた。

「司帝国に付かれるよかよっぽど良いっつー話だ、分かったかゴリラ」

「私はゴリラではない！」

この子めっちゃ強いんだろうな、と思いつつ二人の会話を眺める。

「！新しい人が来たんだよー！」

お花あげるんだよ、と６本の花束をくれる子供。

「こんにちは、お名前は？」

「スイカなんだよー！お兄さんは何て言うんだよ？」

「俺はレイ。よろしくね、スイカちゃん」

スイカって本名なのか？

縞模様は入っていないがスイカの被り物をしている。

花、ドライフラワーにでもするか。

その奥では少女と千空がまだ少し言い争っている。

「ゲン、俺の勘違いだったら笑ってくれて構わないんだけど。
千空の髪型っていうか色っていうか………白菜に、似てると思わない？」

辺りが静まり返った。

やっべ、やらかした？