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「落ち着いて落ち着いて、確かに私はNo.0だけどそんなに騒ぐことじゃない」
どうどう、と何とかざわめきを静める
落ち着くのに2分かかりましたね
なんて言ったらげぇって感じの顔されそうだからやめとこ
「人の力を見る目があるらしいから、私に答えれる範囲内なら何でも答えるからいつでもおいでね」
最後の言葉と予鈴が同時に教室内に響いた
えーーというブーイングの声も
「もっと話したかった！」
そう言ってもらえるのは私も光栄です
じゃぁ、と戸を開けようとして目の前の真っ黒な塊に突っ伏しそうになった
「そんなお前らに朗報だ、宮三階も今日から同じ寮に住まうことになった」
背後から聞こえる雄叫びに、要点しか話さない合理主義者に
私はただ「は」とまぬけな声を出すことしかできなかった
完全に雰囲気に飲まれたな
ふと我に返ったのは、肩をぽんと叩かれた瞬間だった
「校長からの許可だ、諦めろ」
校長の許可、つまり公安会長の許可、それは分かった
寮に住むってことは私物を移動する、つまり私に家を貸してくれている人の許可も必要なわけだ
半同居中の..
その時ポケットの中のスマホが振動した
タイミングバッチリなのは計画通りなのか、彼らしい偶然なのか
名前を確認し耳に当てる
「あ、ニュイ？同居解除に」
面白がってるのか何なのか、いつもより少し声のトーンが高い気がする
飛びながら電話をしているらしく空を切る音も混ざってるな
「聞いた、これもそういうこと？」
私がここへ来たのは所謂潜入捜査なのだからできることならより長い時間を同じ空間で過ごしたほうがいいというのは考えずともわかる
「その可能性も高い、ただもしかしたら＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿」
私はその言葉に思わず眉間のシワが寄った
こんな大仕事を任されるような適材は他にもいたはずなんだけど
恐らくこの人選さえも仕組まれているのだとすれば派遣された理由は考えないほうが吉というやつだ
「分かった。じゃ、そっちも気をつけてね」
ぷつり、と電話を切るとため息と同時に口の端から笑みがこぼれた
「てことで、よろしく」
ガッツポーズまでされて歓迎されて、嫌な気持ちはこれっぽちもなかった
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作者名：コル | 作成日時：2023年2月22日 11時
