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〜前日〜
「え、Aが教師」
何が面白いのか笑いを堪えられないと言うふうにくつくつと喉から音を漏らす
「うん、ていうか公安ってこういう仕事もするの？」
「多分それ特例だよ。裏切り者探しのための」
机に置かれた焼き鳥を美味しそうに食べながら話す話題では無い
自分が教師か、まぁ養護教諭だから教科を持つ訳では無いけど
「柄じゃないなー」
それを聞いて笑いを堪えられなくなったらしく口を開けて笑い始めた
もういっそ笑ってくれ
「確かに一見似合わなそうだけど、俺はAの観察眼を見込んでの仕事なんじゃないかなって思ってるよ」
「そうは言うけどさ」
「それに顔出しも一切してないんだからバレないっしょ、いけるいける」
からからとお気楽にそうは言われても別にバレるのが嫌な訳では無い
何となく下手な発言をして、変なレッテルを貼られたくないだけなのだ
啓悟さんみたいに口も上手くないし
「チームアップ出来なくなるなぁ…」
ポツリと啓悟さんが呟いた
お互いに同じ県にいるとなるとタッグを組んで行動するのは、熱狂的ファンの間ではお決まりとなっていた
巷では兄弟なんてあだ名もついているらしい
「さみし」
なんだか直接聞かれるのは恥ずかしくて窓を覗きながらそういえば、しっかりと耳に届いていたらしくにやけきった顔が反射して映っている
「なに」
「ん？可愛いとこあるな〜って」
ばっと、振り返れば目が合って思わずドキリとする
私はこの人が好き＿＿＿墓場まで持っていこうと決めたことだけど
公安として働いているホークスにとっては重りになってしまうだけだから
言ってはいけない
「情報が入ってくる限りは私も手伝いに行くつもり。中でじっとしてたくない」
「お、会うチャンスありってことね」
と嬉しそうに串をつまむ
勿論本業だからってのもあるけど
少し心配にさえ思っているのだ、自分を犠牲にできてしまう所を
会計はしっかり割り勘にしてもらった
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作者名：コル | 作成日時：2023年2月22日 11時
