お隣の本田さん【aph】

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「本田さん、この量は流石に多いのでは」

俺の目の前には、ザクザクと手慣れた様子で白菜を切っていく本田さん。今日はすき焼きだとは言っていたが、かなりでかい鍋に溢れんばかりのネギやら豆腐やら白菜やらが詰まっている。8人いるとはいえ、食い切れるのか？

「食べ切れますよ。ああ、Aくんの分はちゃんと別のお鍋で用意しますからね。でないと食べられてしまう」

そういうと本田さんはまたどこからか小さい鍋を取り出した。いやどっから出したの。



「さぁ、みなさん今夜はすき焼きですよ」

「スキヤキ！俺知ってる、生の卵をつけて食べるんでしょ！」

「この花の形をしたにんじんはAくんが切ったんですよ」

「やるな、A」

「ありがとうございます、ただ型抜きしただけですがね……」

いただきます、を各国の言葉で聞きながら卵を割る。この作業が一番好きなんだよな。

「Aくん、お鍋よそいましょうか」

「いや、自分で取れるんで大丈夫ですよ」

「そうですか……」

残念、と聞こえた。いやなんで？
やっぱりすき焼きは肉が優勝してるよな〜卵とめっちゃ合うし美味い。この本田さんの味付けが優勝してんのかな。

「あっ、お肉取られた！」

「ちょっとそれ僕のなんだけどー」

「さっきから俺はハクサイばっかだ……」

「アル、肉ばっか食うのはやめろ。太るぞ」

「君はさっきからお酒を沢山飲んでるじゃないか」

「お、にんじん美味しい」

「うるせぇあるな」

「皆さん落ち着いてください、近所迷惑です」

あっちはあっちで騒がしいけどね……。

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