病室の歌声 ２ 【男主】

＊４１＊ ページ23

瀬音先生side

今日は病院に残った

Aの様子がおかしかったから

外から帰ってきて
軽い発作起きて

なんか落ち込んでいたというか

悩んでいた・・？？

そんなAが心配で

夜

暗くなってから
A達の部屋を訪れた

するとAが病室から出て行くのを見た
その姿は泣いているようで

儚く消えてしまいそうで

そんな姿をみて
小さい時のAを思い出した

そんなことを思い出していたら
Aが行ってしまった

見失わないようにしなきゃ

ついていくと
屋上へ向かっているようだった

止めようとした時には
もう屋上へついていた

俺がどれだけ名前を呼んでも
Aが振り向くことはなかった

Aから一筋の涙が流れたかと思うと

歌いだした

あんなに歌うことを怖がっていたAが
歌っている

どこか切ない旋律

聴いているこっちまで
切なくなる

これがAの本心なのか

歌詞に多く使われていた

『助けて』

俺が助けてあげるよ

そんな気持ちで

Aを後ろから
優しく抱きしめた

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