【Fischer's】今日のマサイとシルクを覗いて見ませんか？.３

続き ページ31

俺は今日。
シルクに別れを告げた。
何も理由を言わず、離れて行ったのを許して欲しい。
嫌になっただなんて思った事ない。
ずっと一緒にこれからも仲間として、恋人として、ずっと、ずっと一緒に居たかった…。

でも、叶わないと分かって居て、そばに居るのは辛い…ｯ



本当はずっと前から分かってたんだ。
もう長くないことを…。


一ヶ月前から体調を崩すことが増え、
たまに息が出来ない時もあった、
倒れる事や、急に身体の力が抜けて、四肢が少し動かなくなること
知らぬ間に時間が経っていたり、記憶が少しずつ抜けていたり…。






「…………………………………ごめん…ｯ」





シルク「待てよ！マサイ…！！マサイ……！！！」






ごめん。
もう俺には時間が無いんだ。
これ以上お前と居たら…別れが嫌になる……。

部屋の中から「クソが！！」とシルクの声が聞こえる。
それでも俺が振り返ることはなかった。
ここで振り返れば、本当に離れたく無くなるから……。

もっと一緒に居たい。
シルクと……皆とずっと一緒にいて、いつもみたいにふざけて笑いあって、動画を撮って
ステージにももっと出たかった。

これからグッズもどんどん増えていって、1000万人を皆で迎えたかった。

俺が居なくなっても、きっと変わらず続けてくれるよな……。







「…………まだ…ｯ…………まだこれからだっつーのに……ｯ…」







唇の噛み締め拳を強く握った。
悔しい。
なんで俺がこんな目に遭わないと行けないんだ。


もし神様が居るなら、俺にもう少し……
もう少し時間をください……。





「あーぁ…………しょっぱいな……ｽﾞｯ……ｸｯ……ぅぅ……ｯ」







きっと、俺が死んで皆は今までと変わらず動画投稿を続けてくれる。
なら、最後は俺らしく、皆に別れを告げよう。







「……ふぅ…っ…………よし。」








カメラをセットして、
いつもみたいにラフな格好で、笑顔で…。








『どーもFischer'sのマサイです…！
今日は、お前らに伝えたい事がある！！













































今までありがとう。』






この動画を見ている頃にはきっと俺はここには居ないだろう。

俺から、皆に最後の動画だ！


最後まで俺らしく…！

































じゃーな。シルク、みんな。

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