第四十一話 ページ43
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夜の冷たい空気に身震いしていると、頭上にゆらゆらとランプが近づいてきた。
「イッチ(一)年生！ イッチ(一)年生はこっち！」
ずらりと揃った生徒の頭を軽々と超える、ハグリットの大きなひげ面が見えた。
「さあ、ついてこいよーーあとイッチ年生はいないかな？ 足元に気をつけろ。いいか！ イッチ年生、ついてこい！」
険しくて狭い小道を、滑ったり躓いたりしながらハグリットに続いて降りていった。右も左も真っ暗。恐らく、木がうっそうと生い茂っているのだろう。黙々と歩いていると、ハグリットが突然振り返った。
「皆、ホグワーツがまもなく見えるぞ。この角を曲がったらだ」
その言葉に、一斉に歓声が湧き起こった。
狭い道が急に開け、大きな黒い湖のほとりに出た。向こう岸に高い山がそびえ、そのてっぺんに壮大な城が見える。大小様々な塔が建ち並び、キラキラと輝く窓が星空に浮かび上がっていた。
「四人ずつボートに乗って！」
ハグリットは岸辺に繋がれた小船を指さした。私とドラコが乗り、続いてクラッブとゴイルが乗る。他の小船より狭い気がするけど、しかたないかな。
「皆乗ったか？」
一人で小船に乗り、大声を出すハグリット。
「よーし、では、進めえ！」
一斉に動き出す小船の船団。鏡のような湖面を滑るように進んだ。ドラコでさえ黙って、そびえ建つ巨大な城を見上げていた。
「頭、下げえー！」
先頭の何艘かが崖下に到着した時、ハグリットが声をかけた。頭を下げると、船団は蔦のカーテンをくぐり、その陰に隠れてポッカリと空いている崖の入口へと進んだ。
城の真下と思われる暗いトンネルをくぐると、地下の船着き場に到着した。全員が下船すると、ハグリットは小船を調べ、先程のネビルという少年のヒキガエルを見つけた。
ハグリットのランプの後に従い、ゴツゴツした岩の路を登り、湿った滑らかな草むらの城影の中にたどり着いた。石段を登り、巨大な樫の木の扉の前に集まる。
「皆、いるか？」
ハグリットは大きな握りこぶしを振り上げ、城の扉を三回叩いたーー私には、それが何かが始まる知らせに聞こえたのだ。
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闇霧(プロフ) - 妖狐の巴衛さん» 返信が本当に遅くなり申し訳ありません！お褒めの言葉、ありがとうございます。もし何話かわかれば教えてくださると助かります。お手数お掛けします… (2018年7月26日 22時) (
レス) id: 05c805ff51 (このIDを非表示/違反報告)
妖狐の巴衛(プロフ) - わかたっわあ、の後にあは要らないと思います！話の構成はとても面白いです！ (2018年1月10日 7時) (レス) id: 2ff3e29f1d (このIDを非表示/違反報告)
闇霧(プロフ) - 奈々さん» コメントありがとうございます！面白いと仰っていただけると本当に嬉しいです！ (2016年5月15日 8時) (レス) id: addc02d473 (このIDを非表示/違反報告)
奈々 - すごく面白い！話の構成も自分好みで感動です！(^^) (2016年5月12日 21時) (レス) id: 459815ae1b (このIDを非表示/違反報告)
闇霧(プロフ) - 麗子さん» はい！更新が遅く申し訳ないのですが、頑張ります！！ (2015年8月14日 10時) (レス) id: da4de41ca3 (このIDを非表示/違反報告)
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