第14話 ページ15
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その日、ポートマフィア拠点は会議室を震源として大きく震撼した。
主に原因や理由は明かされて居ない為に、上層部以外の人間は知る由もない。
「立原君、無事かね」
「俺は中原幹部に
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『_______どうした』
「はっ、いや、はあ?別に」
「何もねェよ」と、仕事帰り。そう息を切らし、明らかにげっそりとした中原サンが本当に仕事場まで迎えに来た。
顔を合わせて直ぐに判る位、可成りぐったりしている様だけど。
『で、後ろの花束は何?』
「!?や、違ェッつってんだろ!!!!」
『未だ何も云ってませんけど……』
助っ席に乗り込んだ瞬間目に入った花束、それについて触れられないとでも思ったのだろうか。
あんな目に付く物、触れない方が可笑しい。
……まあ取り敢えず黙っておこう。
はい、と帽子を渡すと、小さく「悪いな」と謝られた。
疲れているんだろうか。
昨日今日で窶れているのがくっきりと判る。
「あのさ、_____俺達ッてどんな関係だ?」
そして唐突に投げかけられる質問。
『はい?』
「いや、何でもねェ…。」
何なんだ。どうした今日は。
やっぱり疲れているんだろうか。
頭を抱えた中原サンを横目に、夜になる空を遠く見詰めた。少し、……気の毒。
「じゃあ今日は携帯_____」
『善いですよ。今日は』
バッサリと、Aの声が車を支配した。
溜息混じりの声を、否定の意で遮る。
之には中原サンも少し戸惑いを見せたが……今日はしょうが無いと云うか、
『今日はもう帰りません?』
云っちゃえばもう死にそうなオーラが出てるし。
やんわりと断ってやんわりと気を使う。
何て優しいんだ私、なんて_________家が無い人は帰る場所も無いんですけどね。あはは。
「あ?」
『私の命令、絶対』
そう言って、昨日座ったばかりの助手席に乗り込む。
そっぽを向きながら、『絶対松坂牛』と中原を急かし窓枠に肘をついた。
第一、弁償してくれる人に死んで貰ったら一溜りもないし。
私を追いかけるようにして車に乗り込んだ中原さんが私を見る。
「ホテルは昨日ン所で善いか?」
『彼処じゃ庶民の味が口に出来ないんですよね』
「……ふうん?じゃ、何処が善いンだよ」
中原サンは意地悪げに私に問うた。
まるでその口で正直に云ってみろ、と云っている様な口振り。
私は朧気な頭で口走る。
『中原サン宅で善いですよ』
「判った。今から予約す……………え?」
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レインボー文豪娘 - このぶっ飛んだ始まりと、「また家を吹っ飛ばしに行く」というセリフが素晴らしすぎました。最高でした。 (4月14日 22時) (レス) @page40 id: d65177cced (このIDを非表示/違反報告)
しおぽんら(プロフ) - テトさんと同じなのですが、プリ小説という小説サイトで活動していますか?設定もセリフも同じなので気になってコメントさせてもらいました。リンクはこちらですhttps://novel.prcm.jp/novel/U7KPVPevcPuDxlQlBkXn (9月2日 17時) (レス) @page1 id: 535c2b64b5 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - 初コメがこんなのですみません。あの…プリ小説という小説で活動していますか?なにやらプリ小説内で先程こちらと似たような作品を見つけまして…もしかしたらこの作品がパクられているかもしれないのでコメントさせてもらいました (8月30日 15時) (レス) @page1 id: e3b6735391 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫もふお - 神作品ありがとうございますっ!!! (8月18日 12時) (レス) @page18 id: 9c4f5ea239 (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 最高すぎて鼻血出るかと思いました (8月1日 13時) (レス) @page40 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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