第4話 ページ5
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パチンッ！
黒い手袋に包まれた手を合わせ、「この通りだ」と小さく黒い男は云った。
お辞儀だって９０度の文句無し社会的謝罪。
まるでこの人の
謝罪としては完璧だ。
これならどんなに機嫌を損ねた人間でも、ケロッと簡単に許せてしまうだろう。
けど
『家は吹っ飛んだんだよね』
「…」
『私の寝床は塵になったんだよね』
「……」
『帰る場所が無くなったんだよね』
「う"…」
ダラダラと、見えない汗も見えて来るようになった。小さい男は頭を下げながら顔を青くさせ、口角を痙攣させた。
『私はも』
「本当に申し訳ございません！！！本ッ当に！この通りだよ！！」
淡々と現状を並べるとあら不思議。
男の方が泣きそうになって顔を上げ、そして土下座をしようとするではないか
『え、ちょ、善いって、平気平気』
「はァ！？手前巫山戯てンのか！？」
『は？巫山戯てんのはそっちだろ』
寧ろ泣きたいのはこっちだよ。
泣くのは通り越して既に“無”の状態だけど。
反論を突きつけると、ビシッとその人は固まった。
この人
「悪い、本当に…、」
『謝ったって家は戻って来なし、平気ですよ。ただ夢か否かを確認したかっただけなんで』
家を吹き飛ばされた事の前例が人生に無い為に、これらをどう対処すれば善いか判らない。
それに警察に『家が吹っ飛びました』なんて説明したらそれこそ私が拘置所へ連れていかれそう。
「…本当に、悪気は無かったんだ」
『知ってるよ。うん』
で、これからどうするか。
『…はは、こういう時って何処かに電_____あ、今日家に携帯忘れたんだった』
「____ッ……あ"あああ…」
隣で男が頭を抱えた。
どうやら急所に命中したらしい。嬉しくない。
そう云えば元々引越したてで家具は無かったけれど、冷蔵庫も本も全て粉々になったって事か。
『……ん？』
いや待てよ、
私は少し常識に囚われていたのかもしれない(既に常識外だが)
この男、どうやって家なんて吹き飛ばしてその上粉々にした？
いやいや、首脳国家のミサイルとか使わなきゃこんな事態は起こらないでしょ。
『…………何処の組織の人』
チラリと横を見て確認した。
確かにどの装飾品も貧乏人の私が見ても一点物だと判る物ばかり。
男は、汗をダラダラと流しながら私を見た
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レインボー文豪娘 - このぶっ飛んだ始まりと、「また家を吹っ飛ばしに行く」というセリフが素晴らしすぎました。最高でした。 (4月14日 22時) (
レス) @page40 id: d65177cced (このIDを非表示/違反報告)
しおぽんら(プロフ) - テトさんと同じなのですが、プリ小説という小説サイトで活動していますか？設定もセリフも同じなので気になってコメントさせてもらいました。リンクはこちらですhttps://novel.prcm.jp/novel/U7KPVPevcPuDxlQlBkXn (9月2日 17時) (レス) @page1 id: 535c2b64b5 (このIDを非表示/違反報告)
テト(プロフ) - 初コメがこんなのですみません。あの…プリ小説という小説で活動していますか？なにやらプリ小説内で先程こちらと似たような作品を見つけまして…もしかしたらこの作品がパクられているかもしれないのでコメントさせてもらいました (8月30日 15時) (レス) @page1 id: e3b6735391 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫もふお - 神作品ありがとうございますっ！！！ (8月18日 12時) (レス) @page18 id: 9c4f5ea239 (このIDを非表示/違反報告)
未栄 - 最高すぎて鼻血出るかと思いました (8月1日 13時) (レス) @page40 id: af42dbf40e (このIDを非表示/違反報告)
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