滅亡日記(JW橙×黄) (ページ40)

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39話ページ40

橙side

旅行中気づいたことがある

それはアメ横から出て数日後、

どこにも行くあてのない俺たちは山を登っていた

そこの山には山小屋があったのを覚えている

だから旅行がてらやし、緩い坂やし登ってみよって

夕方から登り始めたからか、着いた頃にはもう夜

普通やったら街灯や、家、ビルの明かりで綺麗なはずな景色も真っ暗やった

不意に上を見上げた時、

そこだけ綺麗な景色があった

橙｢綺麗…｣

呟いた言葉は淳太くんにも聞こえていた

黄｢これ、今日出発したロケット衛星かな？｣

いくつものキラキラ光る物体が頭上の真っ黒な空を飛んでいく

夕方に出たらしいから、まだそんな遠くまで行ってへん

だからこんなにも真っ直ぐキラっとした光が届くんやな

黄｢星もきれい｣

だんだんと秋にいくにつれ、夜は寒くなった

空気の澄んだ山の上ならもっと綺麗や

橙｢はぁぁ、こんな景色見たことないわ。
地球滅亡が生み出した景色なんやな｣

2人で何分か空を見上げていた

時刻はもう10時を越す

もうそろそろ寝ようか

橙｢山小屋見てくるわ、淳太くんまだそこおってな｣

黄｢はーい｣

1人で山小屋に入った

比較的今まで行ったとこより綺麗

荒らされてないからか

よし、ここらに荷物置いて、

寝袋も準備

棚がある…
なにか入ってへんかな？

おっ、さっすが山小屋

保存食発見

あとは、大丈夫やな。

山小屋って言うだけあって、

水や火、食は保存用に用意してあった

橙｢淳太くん〜用意出来たから中入り｣

あれ、淳太くんの姿がない

ん？

倒れてる？

橙｢淳太くん？！｣

急いでその場に駆け寄ったが

話しかけても反応無し、息はしとるけど、

橙｢淳太くん!!｣

必死で呼ぶにも目を覚まさなかった

抱きかかえ山小屋に入れる

寝袋の上に寝かしたら、熱は無いかどうか確認した

熱も無さそう、

ならなんで……

あいにく医者はいないし、どうにかするしかない

その日は心配で眠れなかった