陸に恋した人魚姫[Welcome to the Villains'world ](ツイステ・ヴィランズ手下)

21、掃除（お知らせ） ページ25

「真っ白な埃が雪景色みた〜い・・・・」

二人の間に気まずい沈黙が流れる。

そもそもの話、私はユキとホコリというものを知らない。

ホコリというものは至る所にあるフワフワしたものだろう。

このフワフワがホコリだとしたらユキとは白い何かのようだが実際はどんなものなのだろう。

「・・・現実逃避してる場合じゃないか。座るためにもまずは掃除をしよう。」

そう独り言のように呟いてせっせと掃除を始めるユウさん。

普通なら魔法で片づけるところだが、生憎私は今マジカルペンがないため部屋一体を片付けるという
大掛かりな魔法を使う都ができない。

慣れない二足歩行だがだいぶコツが掴めてきたようで思う方向にちゃんと足が進んでくれる。

二人で黙々と掃除していたところ不意にユウさんが声を発した。

「・・・あの、ケーニギンさんのことローザさんって呼んでもいいですか？」

こちらを見ながらおずおずと告げてくるユウさん。

【もちろん構いませんよ。私もユウさんとお呼びしても？】

仮にも初対面のため敬語を使う。

彼女は音がつきそうなほど笑顔になりながら

「私のことはユウでいいですよ！」

と言ってくれた。

【なら私もローザと呼んでください。敬語もいりません。】

そう書くと

「うん！分かった！ローザって呼ぶね！」

と言ってくれた。

彼女の幸せそうな顔を見ていたらこちらまで幸せになる。

こんな風に笑いかけてくれた人なんて久ぶりだ。

『ローザ』

この名前を好きにさせてくれた彼。

『ローザ！』

一緒に歌を歌ってくれた彼女。

『ローザ』

それから・・・・

それから・・・？

あれ？

誰だ？

そもそも私の名前を呼んでくれる人なんて・・・・

――――――――――キリトリ―――――――――――—
こんにちは、こんばんは駄作者のクルルです。
番外編を制作しました。こちらでは全然レオナさんと絡めていないので番外編ではレオナさんとイチャイチャしてもらう予定です。時間軸おかしいじゃん！という方もいそうですし、自分もそう思っているのですが、サバナクローの話が終わったころくらいを想像していただければと思います。
『陸に恋した人魚姫』(番外編)
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/1125kururu0/

22、雨→←20、寮

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す