隠岐孝二という男 ページ6
月曜日、２限後の休憩時間。
３限の体育の為に着替えるクラスメイト達。
俺も例外じゃない。ロッカーに投げ込んでいた兄貴のお下がりのジャージを取り出して被る。
いつになったらこれがジャストサイズになってくれるんだろう…。
｢いや、無理だろ。｣
｢米屋、俺の心読んだの？｣
｢と、思うんじゃん？……普通に声出てましたよお兄サン。｣
｢まじか。｣
なんてどーでもいいやり取りをしていれば遠くの方から聞こえる。アイツの声とそれに群がる女子達の声。
……うわぁ。
｢隠岐君だ〜。古神君迎えに来たの？｣
｢おきももって尊い…。｣
｢なんそれ。俺のももちゃんどこおる？｣
｢お前のじゃねぇわ！！！｣
堪らず入口に居て無駄にイケメンオーラを放っているアイツこと隠岐にツッコミを入れる。
今のはツッコミなのか、、？まぁいいや。
｢ははは、相変わらずももちゃんツンデレさんやな〜。｣
｢うざ、お前うっざ。｣
｢て言いながらも俺んとこまで来てくれるし。ほんまそゆとこ好きやで〜。ほな、一緒に体育館行こか〜。｣
緩い隠岐にそう言われて体育館まで行く。
俺達B組はA組と体育が合同で、今年になってからA組の隠岐は体育の度にわざわざ俺を向かいに来るようになった。
最初は逃げていたけどもう諦めた。
女子達のヒソヒソ声も気にしない。
｢……。｣
｢…？｣
隣で歩く隠岐の顔を見上げれば、ニコッと効果音がつくほどのイケメンスマイルが飛んできた。
………えなんかムカつく。
丁度いい腰掛けですこれは人間じゃないです→←出来ないんじゃない、やらないんだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆっけ | 作成日時：2022年11月10日 19時
