赤髪君と副会長 (ページ2)

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1話ページ2

カルマside

中2の秋

「赤羽ーおはよー」

「おはよ～」

教室のドアを開け、俺はクラスメイトに挨拶をする

「桜井さん、おはよ」

声を掛けると彼女は振り返る

『あ、赤羽君。おはよう』

「今日も生徒会の仕事？」

彼女の机にドッシリと置かれた書類らしき束を見て

俺は微笑する

『うん、浅野君にこの資料をまとめてほしいって頼まれて』

「副会長さんも大変だね、浅野クンに振り回されて」

『振り回されてるわけじゃないよ』

くすくすと笑いながら彼女は否定する

「けど毎日仕事仕事って嫌にならない？俺には絶対無理」

しかもあの浅野クンと一緒に仕事とか土下座して頼まれたとしてもやらないわ

『赤羽君はそういうのあまりやらないよね』

「まぁ、面倒なことは極力避けたいからね。

あ、でも喧嘩ならいつでも頼ってよ(笑)」

『あははっ、赤羽君らしいね』

教室で話していると大きくガラリとドアが開いた

「桜井、ちょっといいかな？」

『あ、浅野君！ちょっと待っててね』

桜井さんは浅野クン…いや浅野と一緒に教室を出て行った

桜井さんはほとんど毎日朝と放課後は浅野に呼ばれて生徒会の仕事をやっていることが多い

けれど前から少し気になることがあった

朝と放課後の時間を毎日使うほど仕事があるのだろうか…と。