心に誓う約束 ページ9
さとみside
朝食に使った皿を洗いながら、ソファーに座るAを見る。
ぼんやりと宙を見ていたと思えば、体育座りで、殻にこもるように自分で自分を抱きしめていて。
___まずい
直感的にネガティブ思考になっていると悟って、直ぐにAの元に向かう。
皿洗い？そんなのは後回しだ。
俺と同じ髪色に染めているはずなのに、サラサラで綺麗なAの髪を梳くように優しく撫でる。
ぴくり、と肩が動いたのを見て、抱き締めた。
いつもは前向きで、優しくて、仲間思いで。
負けず嫌いで、涙脆くて、照れ屋で。
でも、時々今みたいに、ネガティブの方向に引き寄せられてしまうことがある。
それは、あの日から。
Aと俺の運命が変わったと言っても過言ではないと思う、あの日から。
今でも忘れない。
自分の運命を悟って、絶望に涙していた彼女を見て。
俺の、自分の無力さを知って。
____それでも。
彼女を守り抜くと、誓ったあの日。
「大丈夫。大丈夫だから」
根拠はない、って言われても仕方ないけど。
「何があっても、俺はお前の傍にいるよ」
この言葉に嘘はないから。
だから。
___俺の前から消えないで
首元から見えた可愛らしい、けれど憎い小さな猫型の痣に。
喉から出かけたその言葉は、自分の中で飲み込んだ。
心に誓う約束
(俺はいつでもお前の味方で)
(何があっても守るから)
(だからどうか)
(俺の傍から離れないで)
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風雅(プロフ) - ゆあさん» 初めまして。コメントありがとうございます。少しずつですが、更新できるように頑張らせて頂きます。今後ともよろしくお願い致します！ (2019年10月12日 9時) (
レス) id: 4353acba07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！！頑張ってください！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: ae1b37537f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風雅 | 作成日時：2019年10月2日 16時
