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選んだ道 ページ46

ななもり。side


膝の上で丸くなって眠るAちゃん____もといユキちゃんの背中を撫でる。


あのあと、相当疲れが溜まっていたのかふらり、と倒れかけた彼女を桃里くんが慌てて支えたと思えば、彼女を光が包んで。

眩しさに腕で顔を覆って光が落ち着くのを待てば、その腕の中にいたのは真っ白い仔猫だった。

話に聞いていたとはいえ、実際に目の当たりにするとやっぱり驚くもので。
おぉ…と思わず声に出せば、苦笑いを浮かべながら、抱っこしてあげて下さい、とユキちゃんを渡されて、今に至る、と言うわけだ。


____もっと上を目指して行きたい


涙を流しながら、震える声でそう口にした彼女に。

こんなに追い詰めるほど、考えさせて、苦しめて、悩ませて。

やめる、と言う選択肢を取らせようとさせてしまった不甲斐なさに、腹が立つけど。

彼女の本音に、安心した。
俺たちと共に歩む覚悟をしてくれた彼女の為にも、色々と調整しなければいけない仕事もある。

なるべく負担にならないように。無理をさせないように。


「呪いを遅らせたり、消したりすることは出来ないんかなぁ?」

「うーん…それが出来れば、全て丸く収まるけど…Aは何も言ってなかったし、なんとも言えないですね」

「そっか…なんとかしたいね。…桃里くんが長い時間家を出るときは俺が一緒に入れるようにするよ。その方が安心だろうし」

「忙しいのに申し訳ないけど、可能な限りでいいから、お願いできるとありがたいです」

「うん。俺もその方が安心できるし」


手の甲でユキちゃんの背中を撫でれば、尻尾をくるり、と腕に巻きつけて来る。
それが可愛くて、きっと今俺の顔はにやけているのだろう。
目の前の男は何も言わないけど。


「俺たちを選んでくれて、ありがとうね」


眠る彼女に聞こえているか分からないけど、そう話しかければ。
きゅ、と腕に巻きつく尻尾の力が強くなった。



選んだ道

(「というかユキちゃんめっちゃ可愛いんだけど!桃里くんずるくない!?」)

(「そりゃ可愛いに決まってるじゃないですか!ユキの甘えてくれる姿といったら…まじヤバイ」)

(「うわ、気持ち悪…」)

(「いや、さっきの七瀬さんの顔も相当だったし。お互い様だよ」)

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風雅(プロフ) - ゆあさん» 初めまして。コメントありがとうございます。少しずつですが、更新できるように頑張らせて頂きます。今後ともよろしくお願い致します! (2019年10月12日 9時) (レス) id: 4353acba07 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます!!頑張ってください! (2019年10月11日 22時) (レス) id: ae1b37537f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:風雅 | 作成日時:2019年10月2日 16時

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