貴方は今日もズルい。(A) ② (ページ7)

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mylife　57 ページ7

深夜1時。

誰かが俺の部屋のセキュリティを解除していく。

網膜認証で核心に変わる。

世界で一番愛しい人を玄関で待つと、いつか渡した合鍵をぎこちなく使って開けてくれた。

ショートパンツにお下がりのパーカー。
走ったのか、キャミソールの肩紐が見えていて、誰にも捕まらなくてよかったと安心する反面堪らなく抱き締めたくて手を引いて腕の中に閉じ込めた。

どうしよう。

欲求が支配する。

我慢して出た言葉

雅「こら、女の子がそんな格好で外に出ちゃダメでしょ？」

でも、それを簡単にぶっ壊したのはAだった。

『抱いてっ。』

その３文字は俺のストッパーを壊すには充分で、バカみたいに何度も求めた。

飽きるくらい快感を求めて

二人で手を繋いだまま朝を迎える。

ベッドに眠るAを残して仕事にむかった。

楽屋に入るとにのだけ既に来ていた。

雅「おはよー。」

和「おはようございます。」

いつも通りにソファの隅で足を組んで、にのがするゲーム機の音を聴く。

和「なんかあった？」

ほら、にのは気付いてくれる。
心配や迷惑はかけたくないんだけど。

雅「昨日。突然部屋まで来て。抱いてって言われた。」

和「…御盛んだこと。」

雅「俺、やっぱり……Aが心配で。」

和「俺達はお前達が突っ走ってもいいって思ってんのよ。」

雅「俺……」

和「結婚する覚悟が出来てるなら心から祝うよ。会見とか、ジャニーさんに伝えに行くのも一緒に出てやるし。」

雅「ありがとう…。」

そう言うと、ゲームをしたまま薄い唇が弧を描いた。

にのは優しい。
何だかんだ一番回りを見るのはこの人だ。

そして、一番回りが見えてなかったのが

俺だ。