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でも、
「ううんそんなんじゃないよ。ただ家がお金持ちなだけ」
そう弱々しく笑った金髪男
ただのお金持ちって……
何か鼻につく言葉
「じぃ、抜け出したのは悪かった」
「はぁ……こ無事でなによりです
ほらみんなが心配してらっしゃいますぞ」
さ、帰りましょうと腕を引かれて帰ろうとする金髪男の片方の腕を
「え、きょも帰っちゃうの？」
『たいがおにいちゃんともっと遊びたいっ』
必死に握るふたり
「ごめんね。今日はとっても楽しかった
また遊ぼう」
そう言ってきらきら輝くような笑顔で言うと、慎太郎もAも渋々手を離した
「あ、北斗くんもまたね」
海岸を登る途中に座り込む俺に気付いて小さく手を振る金髪男にただ少し頭を下げた
なんでこんな町にお金持ちのお坊ちゃんが？
去っていく背中を見ると肩を支えられながら、黒い高そうな車に乗り込んでいつしか小さくなっていく
「きょもー！」
『たいがおにいちゃんー！』
そう言って追いかけて行くふたり
あ、危ないって立ち上がった瞬間
『……わぁっ』
慎太郎の後についていたAが石ころのところで転んでしまった
「わっA！大丈夫？」
「Aっ、こんなとこで走ったら危ないだろ」
『……だって』
涙がたまった目が、きらきらと反射する
「はぁ、もう帰ろう？」
「えーまだカニ捕ってない」
「こんな怪我しちゃったら、遊べないじゃん
あ、そうだ。おじいちゃんが良いもの用意してるって言ってたよ？」
少しぐずっていたAはその言葉に、目を擦って少し嬉しそうな顔をする
『いいものってなにかなー』
おんぶをする背中がじんわりと汗ばむ
怪我をしちゃったことなんて、もう忘れちゃったのか足をばたつかせるAに首を捻りながら
「家についてからのお楽しみね」って笑いかける
来た道をひとり、前を歩く慎太郎は
網とバケツを持って、その姿は少し寂しそうな感じがした
続く (更新停止中)
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青 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年3月4日 16時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
青 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 一つお聞きしたいことがあるのですが...。 この物語の題名の読み方ってなんなんでしょうか？ (2020年3月4日 16時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2019年9月17日 7時
