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暑い、暑い夏の日
すーっと垂れてくる汗を網を持つほうの腕で拭って、手を繋ぐ小さな手はじんわりとあたたかくなっていく
『……ほっくんあついね』
「んー、でも後もうちょっとだから頑張ろう？」
『うんっ』
麦わら帽子を被って俺を見上げながら、少し火照った顔でにっこり笑うのはまだまだ幼い8歳のA。
『かにさんいるかなー？』
「どうだろ？いたらいいね」
カニ取りに行きたいって言う慎太郎の言葉で中学1年生の初めての夏休みはAと慎太郎、俺の3人で海に行く約束をした。
はずなのに……
「はぁ慎太郎はなんで先に行ってんだよ……」
Aの家の前で待ち合わせのはずだったのに、家に向かうとAのお母さんから慎太郎は先に行くって言ってたわよって言われて……
ミンミンうるさい蝉の声が響く道を、Aとふたりで歩いていく
『あっ……ほっくん海だよ！』
そんなAの弾んだ声に足元を見つめていた視線をあげると、目の前には青いきらきらした海が広がっていた
「おーい！北斗ー！Aー！」
そんな時遠くから聞こえた声。
目を凝らすと見えた大きく手を振る慎太郎は、白いタンクトップに短パン姿で、片手にバケツを持ってうきうきした顔で待ち構えていた
やっと傍まで近付いた時に口を開く
「おいっ、なん……」
でも、なんで先に行ってんだよって文句を言おうとした口をまた閉ざしたのは
「初めまして」
そう小さく頭を下げた見たことない男が現れたからで……
「……は、」
戸惑いながら斜め前にいる慎太郎にキッとした目で助けを求めると
「あぁ！さっきそこで会ったんだぜ」
って、また意味の分からない事を言い出すからこの状況にもう頭が追い付かない
でも、俺の手をきゅっと握って、少し背中に隠れていたAに向かってその男は少し屈みながら
「驚かせちゃってごめんね？
良かったらなんだけど……僕もカニ探し一緒にお手伝いしてもいいかな」
そう優しく微笑んで
「僕、京本大我って言います。よろしくね」
この町に似つかない金色の髪と、
夏に不釣り合いな白い肌が、
あの海と同じようにきらきらと反射する
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青 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年3月4日 16時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
青 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 一つお聞きしたいことがあるのですが...。 この物語の題名の読み方ってなんなんでしょうか？ (2020年3月4日 16時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2019年9月17日 7時
