4 ページ4
.
あの子とあなたの関係は何？って
問われたら、
きっと言葉に詰まってしまうような
好き、とか
愛してる、ってだけじゃ
足りないような
でも、愛とはまた違うような
そんな自分でも分からない
もっと深いところにある想い
『ふふ』
「え、なに？」
そんなことを考えてるなんて
つゆ知らずに
俺の顔を見て、何やら
にやにやしながら見つめてくるA
「もうなんだよ」
いつか買った色違いのお箸を握った手で
口元を隠しながら。
そんな、さ
ビー玉みたいな瞳でずっと見つめられたら
さすがの俺もはずいんだけど……
『……ほっくん』
小さな声に
反らした視線を元に戻すと
口元をとんとんっと叩いて
『お弁当ついてるよ』
ってそんな悪戯っ子みたいな顔で、
可愛く笑うから
つい、
「いや、普通に言えよっ」
て眉を潜めてしまった
こんな素直になれない俺だから
きっと、俺もAも
あの時からずっと
どこにも動くことができないんだね
.
『このキャベツ美味しいっ
慎ちゃんが幼馴染みでほんと良かった』
でも、ロールキャベツを口いっぱいに含みながらそう幸せそうに笑うAを見てたら
そんなことも
もうなんでもいいのかなって
「でも、味付けしたのは俺だからね？」
『はいはい、ほっくんもスゴいですねぇ〜』
馬鹿にしたように、頷くAが可笑しくって
呆れたように笑って見せた
そんな俺を見て、Aも笑う
ほら、こんな風に
また今日が終わって行くんだ
淡い、甘い
そんなふたりの日々が
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語一気に読んじゃいました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2020年3月4日 16時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
青 - はじめまして(*^^*) いきなりすみません...。 一つお聞きしたいことがあるのですが...。 この物語の題名の読み方ってなんなんでしょうか？ (2020年3月4日 16時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：椿 | 作成日時：2019年9月17日 7時
