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___3年前
『もう風邪引いちゃいますよ？』
もう何回目かの台詞が聞こえて
振り返る
呆れながらもそう笑って
どうぞって温かいミルクティを渡してくれるのは
俺が想いを寄せる人。
「ふふ、ありがとね」
仕事終わり
いつも立ち寄るこのカフェは
高校時代からの友達の北斗の店で
寒いって言いながらも
なんだかんだ俺の隣に立つのは
ここで働くAちゃん。
「はぁー……、落ち着くー」
ミルクティを一口飲めば
冷える身体がじんわりあたたかくなる
『……今日は一段とお疲れですね？』
冬真っ只中の
カフェのバルコニーにいるのは
当然ながら俺とAちゃんのふたりだけ
「もう大変だよ？だって……」
今日は2月14日。
そう、バレンタインデーなんだよ。
高校の教師をしてる俺は
自分で言うのはあれだけど、
まぁとにかくモテんの
いつもにまして女の子からの
アプローチがいっぱいで対応に終われて
もうくたくた
「チョコ1000個もらっちゃった」
あからさまな嘘をついたつもりだったんだけど
隣のAちゃんは真に受けたみたいで
目を大きくさせてびっくりしてる
『……モテモテなんですね』
って、
なんでそんな顔すんの？
俺期待しちゃうよ？
ミルクティが少しぬるくなった時
『……もういらないかも知れないけど
良かったら…、受け取ってくれませんか？』
そう控えめに差し出された箱
胸がさわぐ。
「ねぇ……
なんで俺がここにいるか分かる？」
急な質問に驚くAちゃんと視線が絡む
「ここにいたらAちゃんのこと
独り占めできるでしょ？」
そんな俺のキザな台詞に
みるみる顔が赤くなる
『そ、れって……』
「俺も好き、Aちゃんのこと」
本当はどこかで期待してた
君のチョコレート
今日初めて受け取る
他の子にはちゃんと断ったんだよ？
「食べていい？」
『……どうぞっ』
「…んーうまっ ！」
『ふふ、良かった』
口の中でとろけていく
あまい、あまい……
恋の始まり。
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椿(プロフ) - ヒヨリさん» ヒヨリさんっ最後までお付き合い頂き本当にありがとうございます!!そう言って頂けて光栄です(TT)次のお話でもお会いできること願っておりますっ…… (2019年9月15日 21時) (
レス) id: ae11041bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - 椿さん» めっちゃ面白かったです!!短編集も見させていただけます。 (2019年9月15日 19時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - ヒヨリさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて本当に幸せです(;-;)ゆっくり更新で申し訳ありません。これからも楽しんでもらえるよう頑張ります!! (2019年8月29日 15時) (レス) id: ae11041bb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨリ - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください。応援してます。 (2019年8月29日 13時) (レス) id: 61e4e164fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2019年8月21日 4時
