男装少女は秘密主義 (ページ41)

今日:26 hit、昨日:5 hit、合計:5,268 hit

兄弟ページ41

昴君が先程と同様
人差し指を僕の額にやった。

貴方「.....っん“.」

一気に体に疲労がたまる。
これが、怪我人たちが怪我によって体力が奪われた状態か。

まるで、なにか重いものがのし掛かっているかのようだった。
僕は、膝から崩れ落ちた。

昴「A...
全体を統率する身としてお前も罰しなけらばいけなかったんだ。
体辛いよな。ごめんな」

昴君は、優しい顔をして見せた。
そして僕を横抱きにしてそのまま、本部に連れ帰ろうとした。

その時、だれかが前に立ちはだかる。
それは、蛍だった。

お付き「そこの初等部生道を開けろ！」

蛍「...はじめまして」

昴「はじめまして....
これは、妹だ...多分」

ここでわかった衝撃の事実

金のことになるとどんな手でも使う今井蛍
生徒会１冷酷な今井昴は、まさかの兄弟だったのだ。

貴方「とりあえず、
積もる話もあることだろうし、話してきたら？」

昴君は、本当は優しい顔をして笑う人だ。
だけど、皆の前では、そういうわけではないらしい。
それは、実の妹である蛍の前でも同じらしい。

僕は、蜜柑と委員長とその様子をこっそり見ていた。

蛍「両親からは、私が生まれる前にアリス学園に入ったと聞いていました
　それ以来貴方に会うことがなかったことも

なぜ、両親に一度も会おうとしなかったんですか？
模範生の貴方が望めばできたはずなのに」

昴「彼らが、僕をこの世に産み落としてくれたことには、感謝しているが、
　それ以上でもそれ以下でもない。
　今ではもう住む世界が違う人間だ」

『特に面会する必要性を感じたことはない。』

蛍「.....」

昴君らしくない....
それが、僕が一番初めに思ったことだった。

本当は優しいのに...
あんな言い方したら誤解されちゃうよ。

昴「残念だが..もう話している時間はない
今後なにか困ったことがあったらいつでも訪ねてくるといい
助力は、惜しまない
___じゃあここで」

機械的なセリフ

それは、人間がはいたものとは思えない。
ましてや妹にはいたセリフではなかった。

昴は、辺りを見渡したあとこっちに来いと
僕を手招きをするが、蛍をほおっておくことはできなかった。

貴方「先にいってて！」

昴「……わかった」

貴方「蛍」

蛍「心配しなくても、大丈夫よ。
これくらい予想してたから。ただ...
私も同じ立場だったらあぁなってたのかなって」

蛍は、今にも泣きそうな顔をしていた。