男装少女は秘密主義 (ページ36)

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いちごのキャンディーページ36

初校長に連れられて自分の席につく。
幹部生用の立派な椅子
そこに深く腰かけた。

僕は先程のことが気が気で仕方なかった。
きっと表情に出てたのだろう。
初校長が僕の頭を撫でながら言った。

初校長「心配しなくても大丈夫さ
僕も一緒に謝ったんだから、高校長もなにも言えないよ」

少し違和感を覚える台詞だった。
普通なら「そんな人じゃないよー」とか嘘でも言うものじゃないのか？
これじゃあ、高校長はすごく怖い人なのが本当ってことなのかな？？

貴方「....怪我してないかな」ｼｭﾝ

初校長「...。Aは優しいねー
これあげるから元気出しな！」

そういってなにかを僕の口のなかに入れた。
甘酸っぱい味が口に広がる
キャンディーらしい。

貴方「いちごだぁ..おいしー」ﾆｺｯ

初校長「...////やっと笑った
せっかくの文化祭なんだから楽しんで！じゃ」

そういって初校長は自分の席に帰っていった。
間もなくして式が始まり、長い話の間も甘いキャンディーのおかげで暇をせずにすんだ。
それにしても、このあめおいしいな...
またおねだりしてみよう。

そんなことを考えていたら式が終わった。
棗と一緒に壇上を降りてルカを探す。
文化祭一緒に回る約束をしたからだ。

？「お！いたいた
みんなーこっちにAがいたぞ！」

背後から大きな声が聞こえたかと思うと
僕の体はひょいっと宙に浮いた。

最近は会っていなかったが、聞きなれたら声だった。

貴方「もー翼くん
そうやってすぐに僕をだっこしないで
子供扱いは嫌だよ」

翼「へへ..元気にしてたかー？
お前ちっとも特力に来ないじゃないか
皆会いたがってたんだぞー」

貴方「だって僕特力じゃないもん
そんな通ってたら変でしょー」

そりゃ。入学当初は特力だった。
だけど、結局は危力系に移動になったんだ。
僕は笑っていった。
すると翼くんは、僕のおでこにデコピンした。

翼「このバカタレが
特力に一回入った時点でお前は特力の仲間なんだよ
遠慮なんて柄でもねーことしやがって」

メガネ「そーだぞA
今回だってお前の衣装までばっちり用意したんだからな！
ほらほら。こっちにこーい」

特力の皆がぼくを連れていこうとした。
すると、誰かがそれを阻止する。
手をぐいっとひかれた。

ルカ「俺たちが先にAと約束したんだぞ」

それは、何とうさみみをつけたルカだった。