男装少女は秘密主義 (ページ35)

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ミスページ35

今日は文化祭当日！
僕は、元気よく寮を飛び出した。
あー楽しみだなー！

貴方「....ん？
何でこんなにしずかなの？」

異様といってもいいほど、誰もいないし声も聞こえない。
時計を見ると、集合時間3分前だ。

え？は？なんでぇ？

落ち着け。大丈夫
瞬間移動のアリスだって僕は、コピーしている。
瞬間移動したら、誰にもばれない。

貴方「よし。やってみよ！」

あー。よかった。
安心しながら僕は、アリスを使った。
舞台の右袖にある幹部生用の席に瞬間移動するはずだった。

なのに......
僕は、盛大なミスをしてしまったのだ。
うっかり左袖に瞬間移動して転んでしまった。

貴方「うわぁ！」ｺﾞﾂﾝ

移動先を間違えてしまったようだ。
誰かの頭が僕とぶつかる。

貴方「いたたたたた....
あ、ごめんなさい！怪我は...⁉」

「.....」

僕は、顔をあげて相手を見た。
この人を僕は、知っている。
年中軍服を着ている、高等部校長だ。
初校長と同じく三校長の一人で、噂によると目をつけられたらやばいとか...

朝からとんでもない人に怪我をさせてしまった。
僕は、急いで駆け寄った。

初めてこんなに近くで顔を見たかもしれない。
金髪碧眼
とても整った綺麗な顔だった。
どこかで会ったっけ...？

心なしか相手も僕の顔を見て驚いているような気がした。
二人してお互いの顔を見つめあっていた。

高校長「....A？」

「高校長。Aがご迷惑をおかけしたようですみません」

その間に愛想笑いしている初校長が入ってきた。
初校長は、僕を自分の背中で隠すような仕草をした。
庇ってくれているのだろうか？

初校長「お怪我はないですか？
念のため救護員を呼びましょうか」

高校長「結構です....」

高校長はとても怖い顔で初校長を見ていた。
それとは対照的ににこにこ笑っている初校長
僕にはその光景がとても不気味に見えた。

初校長「そうですか...
ほらAも謝って」

貴方「..あ、うん。
いきなり落ちてきてごめんなさい」

初校長「本当にすみません
Aにはよくいっておくので今回は許してあげてください」

高校長「....はい。」

怖い顔の高校長を背に初校長は僕の手を繋いで、歩き出した。
同じく舞台の反対側にある幹部生用の席まで送っていってくれた。

そういえば、なんで僕の名前を知ってたんだろう..
一度後ろを振り返った時高校長と目があった。
そのときは彼の顔はとても悲しそうに見えた。